「てらくる」は、菩提寺(付き合いのあるお寺)がない方でも安心して利用できるお坊さん(僧侶)手配サービスです。「小さなお葬式」が提供しており、葬儀の際や法事や法要の際に読経などを行ってくれるお坊さんを定額料金で手配してくれます。宗派の指定も無料で、利用後にそのお寺の檀家になる必要もありません。例えば四十九日や一周忌、初盆(新盆)などの法事・法要から、戒名(かいみょう)を付けてもらう依頼まで対応しています。また、葬儀当日に読経してくれるお坊さんの手配も可能で、「お通夜や告別式でお坊さんをどう呼べばいいのか分からない」という方にも心強いサービスです。
本記事では、「てらくる」の概要や特徴、具体的なサービス内容と料金体系、申込みから利用までの流れ、利用者の声や口コミ、そしてメリット・デメリットと他の類似サービスとの比較まで、葬儀を検討している一般の方向けにわかりやすく詳しく解説します。大切な故人を送り出す法要の場を安心して任せられるサービス選びの参考にしてください。
目次
「てらくる」の概要と特徴
「てらくる」は小さなお葬式が運営する寺院手配サービスです。その大きな特徴は、定額料金で全国どこでも僧侶を紹介してもらえる点にあります。菩提寺や付き合いのあるお寺が無い方でも、希望する宗派のお坊さんに来てもらえるので、「どこのお寺にお願いすれば良いのか分からない」という心配がありません。対応宗派は浄土真宗(西)・浄土真宗(東)・浄土宗・天台宗・真言宗・臨済宗・曹洞宗・日蓮宗ですが、仏教以外に神道の祭祀にも相談に乗ってもらえる柔軟さもあります。
もう一つの特徴は、てらくるは、お布施の料金が明確で定額になっている点です。一般的にお寺へのお布施は「お気持ちで…」と言われ具体的な額が決まっておらず、少なすぎても多すぎても失礼になるのではと頭を悩ませがちです。しかし『てらくる』ではお布施の金額があらかじめ定額で提示されており、「追加料金なし」の料金体系になっています。後述しますが、葬儀時と法事時で設定額は異なるものの、必要な費用(お布施・お車代・御膳料など)をすべて含んだ価格が事前に示されるため非常に安心です。例えば、「法事・法要の寺院手配」であれば全国一律60,000円(税込)で、宗派指定料なども一切かかりません。
さらに、「てらくる」で手配される僧侶は全員が身元・資格を確認済みの信頼できるお坊さんです。葬儀業界では過去に無資格の僧侶派遣や不透明な金銭トラブルが問題になったこともありましたが、「てらくる」を運営する小さなお葬式では100%僧侶資格の確認を行い、自坊(自分の寺院)を持つお坊さんのみを派遣しています。いわゆる「フリーの僧侶」ではなく、きちんとお寺に所属する住職・副住職クラスのお坊さんとのマッチングなので安心感があります。実際、「僧侶派遣ではなく寺院手配というのが安心できるポイント」との声もあり、運営会社が葬儀実績累計52万件※1、全国葬儀受注件数が8年連続1位※2の実績を持つ「小さなお葬式」である点とあわせて、サービスの信頼性を支えています。
まとめると、「てらくる」は「お寺との付き合いがなくても利用できる」「お布施が定額でわかりやすい」「檀家になる必要がない一回限りの付き合い」という特徴を持ったサービスです。次章では「葬式の寺院手配」と「法事・法要の寺院手配」それぞれのサービス内容と違いを見ていきましょう。
※1 対象期間:2009年10月~2024年3月 2024年4月 ユニクエスト調べ
※2 2017~2024年 葬儀受注件数に関する調査(TPCマーケティングリサーチ調べ。仲介や再委託による施行を含む件数)
葬式の寺院手配サービス(お葬式のお坊さん手配)
まず、「葬式の寺院手配」サービスについて解説します。こちらはお葬式の際に読経を行ってくれるお坊さんを手配してもらうサービスです。身内が亡くなった直後に執り行う通夜・葬儀・火葬の場面で、「お経をお願いしたいがお寺のあてがない」という場合に頼りになります。一般的な葬儀では菩提寺の住職に依頼することが多いですが、現代では檀家制度の縛りが薄れお寺との付き合いがない家庭も増えています。そうした場合に迅速かつ適切な僧侶を紹介してくれるのが『てらくる』の葬式向けサービスです。
サービス内容と料金(葬儀のお坊さん手配)
『てらくる』の葬式の寺院手配では、葬儀の規模や形式に応じていくつかの料金プランが用意されています。それぞれ読経を行う回数や内容が異なり、お布施の定額料金も変わります。以下に主なプラン内容と料金の目安をまとめます。
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直葬(火葬式)プラン – お布施:80,000円(税込):通夜や告別式を行わず火葬のみ行う場合の読経を依頼するプランです。火葬炉の前でのお経(一部地域では「炉前読経(ろぜんどきょう)」と呼ばれる)を1回行います。戒名(後述)も基本の戒名であれば料金内で授与されます。日程は1日(火葬当日)のみです。シンプルなお別れで僧侶にも1度だけお経をお願いしたい方に適しています。
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一日葬プラン – お布施:110,000円(税込):お通夜を行わず告別式(葬儀式)だけを1日で行う形式の葬儀での読経プランです。当日の告別式でのお経に加え、告別式内で初七日法要(式中初七日)も合わせて執り行います。火葬炉前での読経も含まれ、日程は1日(告別式当日)です。近年増えている一日葬に対応したプランで、通夜を省略する代わりに告別式の中で初七日まで済ませられるのが特徴です。
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一般的な葬儀(通夜・告別式)プラン – お布施:200,000円(税込):いわゆる家族葬や一般葬と呼ばれる、通夜と告別式の2日間にわたって行う葬儀での読経プランです。初夜(通夜)のお経、翌日の告別式のお経、式中初七日法要、さらに火葬場での読経と、通常想定される一連の読経がすべて含まれます。2日間に渡って僧侶に寄り添っていただける内容で、もっとも手厚いプランと言えます。規模は家族葬から一般葬まで対応可能で、通夜から葬送まで伝統的な流れをしっかり踏みたい方に向いています。
上記の料金には、僧侶の交通費(お車代)やお布施以外の謝礼もすべて含まれています。たとえば通常の葬儀では、僧侶に来てもらう交通費としての「お車代」や、通夜振舞いを辞退された際のお礼である「御膳料」を別途包む慣習がありますが、『てらくる』ではこれらも含めて定額料金に組み込まれているため追加で準備する必要はありません。また、戒名(かいみょう)の授与もプラン料金内で行われます。戒名とは故人に贈られる仏教の名前で、通常は信士・信女、釋・釋尼といった基本的な戒名が含まれます。『てらくる』では信士・信女などの一般的な戒名はすべてプラン内で授与され、より高位の戒名(院号や居士など)を希望する場合のみ追加で差額料金を払ってランクアップする仕組みです。このように必要なものは全て揃った定額プランになっているため、葬儀のお坊さん手配に不慣れな方でも費用面で悩む心配が少なくなっています。
※追加費用が発生するケース: 原則追加料金不要の『てらくる』ですが、利用者の希望によって特別な読経を依頼する場合などは定額外の費用が発生することがあります。例えば、枕経(まくらぎょう)といってご臨終直後に故人の枕元でお経をあげてもらう儀式を希望する場合、通夜や葬儀と同日に行えば15,000円の追加、別日に改めて来てもらう場合は50,000円の追加料金がかかります。また、地域によっては告別式後の出棺時にお経をあげる出棺経を行う風習がありますが、これを追加でお願いする場合も15,000円の追加となります(※炉前でのお経の代わりに出棺経を行う場合は追加不要)。さらに、葬儀当日に初七日以外の忌日法要(たとえば百箇日法要)まで一緒にお願いするようなケースでは別途50,000円が必要になるなど、複数の法要をまとめて行う場合や特殊な依頼内容の場合は追加費用が発生し得ます。不明点は事前に相談すれば教えてもらえますので、必要に応じて確認するとよいでしょう。
申し込みから利用までの流れ(葬儀の場合)
急なお葬式で『てらくる』の寺院手配サービスを利用する場合、まずは小さなお葬式のフリーダイヤルに電話(0120-701-754)する方法が一般的です。小さなお葬式では24時間365日相談受付をしていますので、深夜や早朝でも遠慮なく連絡できます。お葬式一式を小さなお葬式に依頼する場合は、その電話で葬儀プランの相談をすると同時に「お坊さんもお願いしたい」と伝えれば、葬儀の申し込みと一緒に寺院派遣の依頼が可能です。葬儀社への連絡が済んだ段階で手配がスタートし、日程や場所に応じて適切なお坊さんを探してくれます。
電話以外に、インターネット上のWEB申込フォームから依頼を出すこともできます。フォームでは希望する宗派、葬儀の日程、式の種類(火葬式・一日葬など)や依頼者情報などを入力します。送信すると一旦『てらくる』事務局に内容が届き、その後事務局から確認の電話がかかってきます。電話では改めて詳細(宗派の希望や当日の流れなど)を打ち合わせし、この時点で正式申込となります。事務局が地元の提携寺院に僧侶の手配を問い合わせ、手配が確定すると担当のお坊さんから直接ご遺族に連絡が入る流れです。
多くの場合、法要当日の事前に一度僧侶から電話があり挨拶や当日の確認があります。葬儀当日は、約束の時間にお坊さんが斎場やご自宅に来てくださり、読経を行ってくれます。当日の進行についても事前に寺院側と葬儀社側で打ち合わせてくれるので安心です。お布施は定額ですので、所定の金額を不祝儀袋に包んで当日僧侶にお渡しするか、事前に案内された方法でお支払いください(詳細な支払い方法は打ち合わせ時に案内があります)。
参考 寺院手配のWEB申込フォーム小さなお葬式 公式HP法事・法要の寺院手配サービス(年忌法要のお坊さん手配)
次に、「法事・法要の寺院手配」サービスについて解説します。こちらは四十九日や一周忌など、葬儀後に行う追善供養の法要でお坊さんを手配してもらうサービスです。仏教では故人が亡くなった後も定期的に供養の儀式(年忌法要)を行う習慣がありますが、近年は核家族化や都市部への移動により「法事をお願いできるお寺が近くにない」「菩提寺が遠方で呼びづらい」といったケースも増えています。そうした場合に、希望の日程・場所に合わせてお坊さんを紹介してくれる心強いサービスが『てらくる』の法事・法要向け寺院手配です。
サービス内容と料金(法事・法要のお坊さん手配)

小さなお葬式公式HPから引用
『てらくる』の法事・法要手配サービスでは、法要の種類にかかわらず料金は一律となっています。四十九日、一周忌、三回忌、七回忌…いずれのタイミングの法要であっても、1回あたりのお布施は一律60,000円(税込)です。この料金の中に、読経をお願いするために必要な基本的費用(お布施、お車代、お膳料)がすべて含まれており、追加料金は原則一切不要となっています。法要の規模や参列者数に関係なく定額なので、「一周忌だから高額なお布施が必要かも…」と心配する必要がありません。
依頼できる法要の種類も幅広く、四十九日法要、百箇日、初盆(新盆)、一周忌、三回忌、七回忌…といった年忌法要はもちろん、納骨供養(お墓への納骨式)や開眼供養(位牌や仏壇の魂入れ)なども含まれます。仏式だけでなく、希望があれば神道の霊祭(式年祭)などにも対応可能です。基本プランでは法要で読経してもらうことが中心ですが、「この機会に塔婆(とうば)を書いて建てたい」「過去帳に故人の名前を書いてほしい」「仏壇の古い位牌をお焚き上げして処分したい」といった追加の供養サービスも相談できます。その場合、塔婆料や供養料は別途のお支払いとなりますが、『てらくる』経由でお坊さんに依頼すれば当日まとめて対応してもらえるので便利です。
『てらくる』の法事手配では、基本的にご自宅や手配者指定の会場にお坊さんが来訪して法要を執り行ってくれます。当日の読経時間は法要内容によりますが、一般的な四十九日や一周忌法要であれば式自体は1時間程度でしょう。その中でお経をあげ、お焼香や法話など一通り進めてくださいます。お布施額は事前に決まっているため、こちらも不祝儀袋に60,000円を入れてお渡しするだけで問題ありません。
※追加費用が発生するケース: 法事・法要手配においても、大半の場合は60,000円の中で収まりますが、いくつか注意点があります。例えば、法事会場から移動が発生する場合は、移動に伴う追加料として10,000円が発生します(※移動距離が10kmを超えるような場合は要相談)。これは自宅で法要を済ませた後、墓前でもお経をあげてもらうケースなどが該当します。
また、同じ日に複数の法要をまとめて行う場合も追加料がかかります。例えば、祖父の七回忌と母の三回忌を同日に一緒に行うような場合ですが、その2件目以降の法要は1件につき+15,000円で対応してもらえます。したがって2名分なら合計75,000円、3名分なら90,000円という計算です(※一般的なお寺でも法要をまとめる場合は人数分のお布施が必要になることが多いので、この追加料設定は良心的と言えます)。
このほか、対応宗派に関して主要八宗派以外のマイナーな宗派の場合や、神道の霊祭の場合は、僧侶の確保にあたり追加費用や条件が発生することがあります。
そして、法要を自宅でもお墓でもなくお寺の本堂や式場など別途会場を借りて行う場合は、その会場使用料は利用者負担となります。
しかしこれらは特殊なケースであり、通常の四十九日・年忌法要であれば60,000円のみで問題なく対応してもらえます。
申し込みから利用までの流れ(法事・法要の場合)
『てらくる』の法事・法要手配サービスを利用する際も、基本的な流れは葬儀時と同様です。まず電話またはWEBフォームで問い合わせ・申し込みを行います。四十九日や一周忌法要は日取りがあらかじめ決まっていますので、できれば法要の予定日より数週間前までには相談すると安心です。電話はフリーダイヤル(0120-701-754)で24時間受付しており、希望日時・宗派・場所などを伝えると対応可能なお坊さんを探してくれます。インターネットのWEBフォームから申し込む場合は、希望の宗派、法要の種類(例:四十九日、一周忌など)、予定日、法要場所(自宅か斎場か等)、そして依頼者の連絡先などを入力します。フォーム送信後、やはり事務局から折り返し確認の電話があり、詳細を詰めた上で正式受付となります。
その後は葬儀時と同様、担当予定のお坊さんから直接お電話があり、当日の段取りや開始時間の確認などが行われます。「どの部屋でお経をあげるか」「仏壇・遺影・位牌の準備はどうするか」「当日何を用意すれば良いか(例:お供えや参列者の焼香の順番など)」といった細かい不安も、その電話で質問すれば丁寧に教えてもらえます。
実際に利用した方の体験談では、予約フォーム送信後に事務局から連絡が来るまで少しタイムラグがあったものの(※繁忙期のお盆時期で僧侶探しに時間を要していた)、当日来られたお坊さんは若いながらも穏やかで非常に感じの良い方だったといいます。当日は約束の時刻に僧侶がお宅に訪問し、読経と法要進行を執り行ってくれます。仏壇や祭壇の飾り付けについても来訪後すぐ点検してアドバイスしてくださるので安心です。法要が無事終了したら、感謝の気持ちを込めて事前に準備した定額のお布施をお渡しして完了です。
利用者の声・口コミ評判
実際に「てらくる」を利用した方々の感想や、サービスに関する評判も気になるところです。公式サイトには直接的な利用者レビューは掲載されていませんが、ネット上の利用者の声を紹介します。
利用者のポジティブな感想
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お坊さんの質が高い:多くの利用者が「来てくださったお坊さんがとても丁寧で穏やかな方だった」と評価しています。ある新盆法要で「てらくる」を利用した方は、来訪した僧侶について「電話で聞いていたよりずっと若い副住職さんだったが、袈裟を着けた姿は凜としていて、とても穏やかな雰囲気のお坊さんだった」と好印象を語っています。読経もスムーズで、お経の後に家族の質問にも丁寧に答えてもらえたそうです。「上品な感じのお坊さんで満足だった」という声や、「法要後に仏教の素朴な疑問にきちんと答えてくれてありがたかった」といった感想もあり、僧侶の対応については総じて高評価です。
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金額が明確で安心:料金が定額で事前にわかるため、「お布施の額に悩まなくて済んで助かった」という意見が多く見られます。特に初めて法事を行う施主にとって、いくら包むか悩まずに済む安心感は大きいようです。「お布施が明確でとても分かりやすいのが特徴です。利用者の口コミ評価も高く、僧侶の対応についても心配ない」との評価もありました。追加料金なしでお願いできたことで、「後から『足りない』と不安になることがなく、法要に集中できた」という声もあります。
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檀家勧誘などがない:一度きりのお付き合いというスタンスなので、「法要が終わった後にお寺との煩わしい付き合いが続く心配がない」のも利用者には好評です。実際に利用した方の中には「読経が終わったらお布施を渡してそれで終了。後日にお寺から勧誘の連絡が来るようなこともなかった」と述べており、スッキリ利用できる点が評価されています。
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全国対応で地方でも頼りになる:地方在住の方からは「近隣に同宗派のお寺が無かったが、てらくるにお願いしたら遠方から紹介してもらえた」「実家が遠方だが、現地のお坊さんを手配できて助かった」という声もあります。全国1,400ヶ寺以上と提携(2025年4月時点)しているネットワークの広さから、都市部だけでなく地方でも対応できるのが利点です。「霊園が遠方でも手配可能なので便利」といったコメントもあり、地域差なく利用できる点は安心材料です。
利用者のネガティブな指摘や不安点
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事務局の対応に時間がかかる場合も:先述の新盆で利用した方の体験談では、WEB申込み後の確認電話が来るまで「約3時間待たされた」との記述がありました。お盆シーズンで混み合っていた事情もありますが、利用者は「電話する前にお寺に当たっておいて欲しかった…」と少しもどかしく感じたようです。結果的にはその後無事に僧侶を手配できたものの、「事務局の対応がややのんびり」との印象を受けたケースもあるようです。ただしこれは繁忙期特有のものとも考えられ、通常期であればスムーズに連絡が来たとの報告もあります。
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料金が他社より割高:後述するように、類似サービスと比べるとてらくるの料金は若干高めに設定されています。実際に「お坊さん便(他社)では35,000円だった法要が、てらくるでは60,000円だった」という利用者の指摘があります。もっとも、その方は「事務局はちょっと頼りないけど、お坊さんはいい感じだった」と総括しており、価格差に見合うサービス品質は感じたようです。「多少高くても安心料だと思えば納得できる」「大手運営なので信頼感が違う」といった肯定的な意見も見られます。
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菩提寺がある場合の利用是非:口コミというよりアドバイスになりますが、「菩提寺(先祖代々のお寺)がある人は必ず事前に相談を」という指摘があります。菩提寺がある状態で無断で別の僧侶に葬儀や法要をお願いすると、後々菩提寺からお墓への納骨を断られる等のトラブルになる可能性があります。そのため、利用者の中には「自分は檀家ではないので問題なく利用できたが、実家に菩提寺がある友人には勧めづらい」と感じた方もいるようです。この点はサービスの問題ではなく寺院間のマナーですが、菩提寺との関係がある場合は慎重にという声は念頭に置いておく必要があります。
総じて、「てらくる」の利用者満足度は高く、「お願いして良かった」「また次の法要でも利用したい」といった声も多い印象です。特にお坊さんそのものの評判が良いため、「高齢の親戚にも立派なお勤めだったと褒められた」「親族からも好評だった」というエピソードも伺えます。また、運営会社がしっかりしている安心感からか、「僧侶派遣サービスは危険では?と心配していたが全く問題なかった」「ちゃんと審査されたお坊さんと聞いて安心した」という声もありました。利用者の生の声としては、「事前相談の電話対応が親切だった」「初めての49日で不安だったが進行をリードしてくれて助かった」といった感謝の意見も多数報告されています。こうした口コミを見ると、てらくるは利用者から概ね高評価を得ているサービスと言えそうです。
てらくるのメリット・デメリット
次に、「てらくる」を利用する上でのメリット(長所)とデメリット(短所)を整理してみましょう。便利なサービスとはいえ、事前にデメリットも把握しておくことが大切です。ここでは一般的な僧侶派遣サービスの利点も踏まえつつ、てらくる特有のポイントを挙げます。
メリット
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菩提寺やお寺との付き合いがなくても利用できる:お寺との日頃のお付き合いが無い方にとって、一から僧侶を探すのは大変ですが、てらくるなら電話一本・ネット申し込み一つで希望のお坊さんを紹介してもらえます。「どこに頼めば…」と困っている方にとって敷居が低く、頼みやすいサービスです。
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お布施の額が一定で追加の心配がない:料金は定額と決まっており、後から追加請求が基本的にありません。どの法要でも一律料金なので「○回忌だから高額になるのでは?」と不安に思う必要もありません(戒名授与を依頼する場合は戒名ランクに応じた費用加算がありますが、事前に金額が提示されます)。費用面の明瞭さは大きな安心材料です。
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檀家になる必要がなく煩雑な付き合いがない:利用は一回ごと完結型で、その後もお寺との付き合いは発生しません。檀家になればお布施以外にも年会費や寄付など負担が続く場合もありますが、てらくるならそうした心配もありません。「一度きりのお付き合いで済むので気楽」「実家のお寺に気を遣う必要がなく助かる」といったメリットがあります。
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全国主要エリアに対応し宗派指定も無料:ユニクエスト(小さなお葬式)独自のネットワークにより全国どこでも主要な宗派のお坊さんを紹介可能です。浄土真宗から日蓮宗まで主要8宗派は網羅されており、希望の宗派を無料で指定できます。遠方の実家や地方の霊園での法要でも利用でき、地域差なく同じ料金なのもメリットです。離島など一部例外を除き日本全国対応している点は、他社サービスと比べても引けを取りません
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僧侶の質や信頼性が高い:前述の通り、派遣される僧侶は全員しっかり資格確認されており、寺院を持つ住職格です。中には「現役のお坊さんが利用者として他宗派の法要に参加した際も、自分たちと何ら変わらず勉強になるくらいだった」という声もあり、僧侶の対応品質には定評があります。また運営が大手葬儀社という点も、「何かあってもちゃんと対処してくれそう」という安心感につながっています。
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複数名の法要を一度に行える:同じ日に親族複数人の法要をまとめて実施する場合も、てらくるなら1名追加ごとに15,000円で対応してもらえます。一度に済ませることで日程調整の手間が省け、結果的に費用も割安になるケースがあります(例えば2名別々に法要を行えば60,000円×2=120,000円ですが、同日なら75,000円で済む)。忙しい現代では合理的な選択肢と言えるでしょう。
デメリット
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お坊さん(寺院)を自分で選べない:てらくるでは基本的に運営側がお坊さんをマッチングして紹介するため、利用者が個別に僧侶の人柄や経歴を選ぶことはできません。どうしても「このお寺の住職にお願いしたい」という希望がある場合には適しません。派遣されるお坊さんはこちらでは選べない点はデメリットと言えます。もっとも、多くの場合は運営の判断で適切な方を派遣してくれるため、大きな不満は出ていないようですが、「どんなお坊さんが来るか不安」という声はゼロではありません。
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菩提寺がある場合は利用しづらい:先にも触れましたが、菩提寺(先祖代々のお寺)がある方には基本的に不要なサービスです。無理に利用すると菩提寺との関係悪化を招く恐れがあり、現実的ではありません。また菩提寺にお墓がある場合、そのお寺以外の僧侶で葬儀・法要を行うと納骨を断られるケースもあります。そのため檀家の方には事実上利用できない(または菩提寺に断って檀家を離れる必要がある)点が制約となります。
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地域によっては利用できない場合がある:公式には「全国対応」とされていますが、離島や極端な過疎地などお坊さんのネットワークが及ばないエリアでは利用できない可能性があります。実際、「お問い合わせください」と但し書きがある地域もあるとのことです。主要都市やその周辺であれば問題ありませんが、ごく一部地域ではサービス対象外となるかもしれません。
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ビジネスライクな印象になる可能性:これは感じ方の問題ですが、「お坊さんを派遣サービスで呼ぶ」という行為に対し、伝統的なお寺との関係に慣れた方ほど「ビジネス的で味気ないのでは?」と抵抗を感じる場合があります。実際の法要自体はきちんと厳かに営まれますが、「インターネットで僧侶を注文する」という現代的なスタイルに違和感を持つ親戚がいるかもしれません。口コミでも「親族から反発を受ける可能性がある」という指摘があり、特にご年配の親族には事前によく説明して理解を得ることが大切です。
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他社に比べ費用が高め:後述の比較にもあるように、同様の僧侶派遣サービスの中では料金設定がやや高い部類です。例えば、お盆の読経だけなら他社では3万円台半ばからありますが、てらくるは6万円と約1.7倍の差があります。戒名料込みなど内容差もありますが、「価格重視でとにかく安く済ませたい」という場合には不向きかもしれません。ただし費用面以外のメリット(安心感やサービス品質)を重視する方には納得できる範囲との声も多いです。
以上が主なメリット・デメリットです。メリットからは、寺院との縁がない方にとって利用しやすく安心なサービスであること、デメリットからは伝統的なお寺関係者からの理解や他社比較でのコストなどの点に注意が必要なことが分かります。では次に、他の類似サービスと比べて「てらくる」にはどんな強みがあるのかを見てみましょう。
他の類似サービスとの比較と「てらくる」の強み
近年、お坊さんを手配してくれるサービスは「てらくる」以外にも増えてきています。代表的なものに、よりそうのお坊さん便(旧みんれび、お坊さん便)、イオンのお坊さん紹介, お坊さんどっとこむ, いいお坊さん(鎌倉新書)などがあります。それぞれサービス内容は似ていますが、細かな違いや料金設定に特徴があります。ここでは特に利用者から比較検討されることが多い「よりそう お坊さん便」との比較を中心に、「てらくる」の強みを考えてみます。
サービス内容・料金の比較
結論から言えば、サービス内容や基本的な仕組みに大きな違いはありません。どちらも公式サイトや電話から申し込みができ、対応宗派や全国対応といった点も類似しています。ただ料金面ではお坊さん便(よりそうお葬式)の方が割安に設定されているケースが多いです。
例えば、お坊さん便では一般的な法要(四十九日や一周忌)の読経は35,000円(税込)ほどから利用できます。一方、てらくるは定額60,000円です。単純比較するとお坊さん便の方が約25,000円安い計算になります。実際、お坊さん便で初盆法要を依頼した方の体験談では「お布施35,000円で済んだ」と報告があり、てらくるとの差額は明確です。(※35,000円は初回利用時のみで2回目からは50,000円です)
しかし、価格以外のサービス品質や安心感という点では、てらくるの強みが光ります。てらくるは上述の通り僧侶の資格確認や所属寺院の有無を厳格にチェックしています。一方、お坊さん便も当然資格を持つ僧侶を派遣していますが、「お寺を持たない兼業僧侶でも登録可能」なのが一般的です。実際、お坊さん便には地方公務員をしながら休みに読経に行くような僧侶も登録しているという話があり、俗に「マンション坊主」(自分の寺を持たずマンション住まいの僧侶)が増えているとも言われます。それ自体悪いことではありませんが、「どうせお願いするならお寺を預かる住職にお願いしたい」という方には、てらくるの方がマッチするでしょう。また、てらくるは運営会社が葬儀実績累計52万件、全国葬儀受注件数が8年連続1位の実績を持つ「小さなお葬式」であり、そうした実績と体制がブランドの裏付けになっています。
てらくるの強みまとめ
以上を踏まえ、「てらくる」の強みを整理すると:
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明確な定額料金と包括サービス:他社に比べ費用は高めでも、戒名やお車代など必要なものが全て含まれたパッケージで追加費用の心配がない。費用が事前に確定し安心できる。
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運営母体の信頼性:葬儀業界大手が直接運営しており、提携寺院数も豊富で全国対応力がある。何かあれば24時間のコールセンターですぐ相談できるなどサポート面も充実。
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派遣される僧侶の質:住職経験者など信頼できるお坊さんのみを紹介。無資格者や怪しい僧侶が来る心配がなく、「質の高い法要」を求める人に応えている。実際の口コミでも僧侶の評判が良い。
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宗派・宗教への柔軟な対応:主要宗派はもちろん、他の仏教宗派や神道まで相談可能な柔軟さ。例えば「故人は神道だった」という場合でも、神職の派遣について相談できる点は大手ならではの対応力。
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法事以外のサポートも充実:小さなお葬式では、仏壇・位牌の購入サービスや手元供養品、散骨・永代供養紹介など関連サービスも展開しています。法事に必要な仏具一式も自社通販で購入可能と案内されており、法要準備に関する総合的なサポートが得られる強みがあります。
もちろんお坊さん便等にもそれぞれ長所はありますが、「迷ったら大手で安心な方を選びたい」という人には「てらくる」は強力な選択肢となるでしょう。ある現役住職の比較記事でも「料金だけ見ればお坊さん便が安いが、安心感や対応の確実さではてらくるがおすすめ」といった趣旨のコメントがありました。利用者側・お寺側双方にメリットがあるサービスとして、今後ますますニーズが高まっていくことが予想されます。
※「お坊さん便」について詳細に知りたい方はこちらのページをご覧ください。
初めての喪主でも安心!よりそう『お坊さん便』徹底ガイド【僧侶手配】
まとめ:てらくるはこんな人におすすめ
最後に、本記事の内容を踏まえて「てらくる」がどういった人に適したサービスかをまとめます。
「菩提寺がなく、法事をどうしたらいいか悩んでいる人」にとって、「てらくる」はまさにうってつけのサービスです。電話やネットで依頼すれば、希望する宗派のお坊さんを定額料金で手配してもらえます。お布施の額に悩む必要もなく、当日も落ち着いて法要に臨めるでしょう。実際に利用した方からも「金額が明確で本当に助かった」「どのお坊さんが来るか不安だったが、来てくださった方がとても良い方でお願いして良かった」と好評です。
また、「遠方で法事を行う必要がある人」や「急な日程で僧侶を探さなければならなくなった人」にも適しています。全国ネットワークを持つてらくるなら、地元にツテがなくてもお坊さんを見つけられる可能性が高いです。24時間相談できるので、急ぎの際も頼りになります。
逆に、「先祖代々のお寺(菩提寺)との関係を大切にしたい人」や「費用をとにかく抑えることを最優先したい人」は慎重に検討しましょう。前者の場合はまず菩提寺に相談すべきですし、後者の場合は他の格安サービスや菩提寺への直接依頼の方が適しているかもしれません。ただし費用には現れない安心感やサービス充実度という点で、てらくるの価値は大きいと感じる方も多いでしょう。
大切なのは、故人を想う気持ちを込めてきちんと供養してあげることです。その形は時代とともに変わりつつあり、てらくるのようなサービスは現代のニーズに合わせて登場した新しい供養の形と言えます。「お坊さんをネットで頼むなんて…」と最初は抵抗があるかもしれませんが、実際に利用してみると想像以上に丁寧で安心できたという声がほとんどです。もし今、法事のことで悩んでいる方がいたら、一度「てらくる」に相談してみてはいかがでしょうか。わかりやすく優しい対応で、不安な気持ちをきっと支えてくれるはずです。故人との大切な時間を穏やかに過ごすために、頼れるサービスのひとつとして「てらくる」を選択肢に入れてみてください。きっと満足のいく法要のお手伝いをしてくれることでしょう。
参考 「てらくる」小さなお葬式の寺院手配サービス小さなお葬式公式HP