葬儀の見積書には多くの専門用語や細かな費用項目が記載されており、初めて喪主になる方にとっては分かりにくいものです。
40~60代の喪主予定者の皆さまが、全国の葬儀社から提示された見積書を正しく読み解き、不要なオプションや二重計上による無駄な費用を防ぐためのポイントをまとめました。
おさるくん
目次
葬儀社の見積書に記載される主な項目とその意味
葬儀の見積書には、大きく分けてこのような項目が並びます。
- 儀式費用(葬儀一式費用)
- 接待費用(飲食・返礼品の費用)
- 宗教者へのお礼(お布施など)
- 雑費・香典返し
以下が一般的な主な項目とその意味です。
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葬儀社の見積書に記載される主な項目とその意味 ①基本料金(葬儀一式費用)
葬儀を行うための基本的なサービス一式の費用です。
葬儀社によって異なりますが、祭壇、棺、遺影写真、霊柩車・寝台車での搬送、安置設備やドライアイス処置、司会進行などが含まれることが多いです。
例えば「〇〇プラン」といったセット料金はこの葬儀一式費用にあたりますが、実はそれだけで葬儀の全費用が賄えるわけではありません。
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葬儀社の見積書に記載される主な項目とその意味 ②式場使用料
式場や斎場を利用するための料金です。
公営の斎場は比較的安価(あるいは市民無料)な場合がありますが、民間ホールでは数万円~十数万円程度が相場です。
プランに含まれない場合は別途計上されます。
葬儀社の見積書に記載される主な項目とその意味 ③火葬料・火葬場費用
火葬を行う火葬場に支払う料金です。
地域によって差がありますが、公営火葬場では数千円~数万円が一般的です。
また、火葬場での待合室使用料も発生する場合があります。
これらは自治体等に支払う公的費用であり葬儀社がいったん立替費用として見積書に記載するケースもあります。
葬儀社の見積書に記載される主な項目とその意味 ④補助費(追加サービス費用)
基本プランには含まれないが状況によって必要となる費用です。
- 安置料(自宅や安置施設でご遺体を預かる費用)
- 寝台車追加(遠方搬送や二回目搬送が必要な場合)
- ドライアイス延長(安置日数が延びた場合の追加)
- エンバーミング(ご遺体の衛生保全処置)
- 湯灌(ゆかん)・納棺などの儀式的な遺体処置費
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葬儀社の見積書に記載される主な項目とその意味 ⑤飲食費(通夜振る舞い・精進落とし)
お通夜や葬儀後に参列者へ提供する飲食の費用です。
通夜振る舞い(お通夜後の軽食)、精進落とし(火葬後の食事)が典型で、料理のグレードや人数によって変動します。
飲み物代や給仕スタッフのサービス料が加算されることもあります。
見積時には参列者の想定人数で計上されますが、実際とずれれば後で増減清算されることもあります。
葬儀社の見積書に記載される主な項目とその意味 ⑥返礼品費用(会葬御礼品・香典返し)
会葬者全員にお渡しするお礼の品(会葬御礼)や、香典をいただいた方への返礼品(即日返しの場合も)にかかる費用です。
例えば一人あたり500~3,000円程度の品物を選び、参列予定人数分を用意します。
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葬儀社の見積書に記載される主な項目とその意味 ⑦宗教者へのお礼(お布施など)
僧侶や神父など宗教者に対する謝礼です。
読経料や戒名料、御車代(交通費)、御膳料(お布施とは別に僧侶の食事代として渡す謝礼)などが含まれます。
葬儀社の見積もりには通常この宗教者謝礼は含まれませんので、別途準備が必要です。
戒名のランクによって額が大きく異なるため、寺院等に確認しましょう。
なお、公営の「市民葬」等を利用する場合でもお布施は別途かかります。
葬儀社の見積書に記載される主な項目とその意味 ⑧雑費・その他
上記以外の細かな費用です。
- 会葬礼状(参列御礼の挨拶状)の印刷費
- 受付用品(芳名帳など)
- ドライアイスや衛生用品費
- 心づけ(葬儀スタッフ等への謝礼)
葬儀社によっては基本プランに含める場合と、別途項目立てする場合があります。
▶豆知識:全国平均費用
葬儀費用の全国平均は約118.5万円とされます
(2024年・鎌倉新書調べ)
この内訳は「葬儀一式費用」「飲食接待費用」「寺院費用」の3つに大別されます。
一般的な家族葬では平均約106万円、一般葬では160万円前後との統計もあります。
自分の地域や規模での相場を把握し、見積総額が不自然に高すぎないか、また安すぎないかを確認することも大切です。
見積書でよく使われる専門用語の解説
見積書には葬儀特有の専門用語が数多く登場します。
不明な言葉があれば遠慮なく葬儀社に確認しましょう
ここでは代表的な用語をいくつか解説します。
-
枕飾り(まくらかざり)
– ご遺体を安置したすぐそばに飾る小さな祭壇のことです。線香・ローソク立てや枕飯などを配置します。安置料に含まれることもあります。 -
湯灌(ゆかん)
– ご遺体を洗い清める儀式です。専門スタッフが故人を風呂に見立てた湯船で洗い清め、死化粧を施します。納棺の儀とセットでオプションになる場合があり、高額な場合は数万円程度の費用が見積に計上されます。 -
エンバーミング
– 防腐や修復処置を施す遺体衛生保全のことです。遺体を長期間安置する際や、遺体の状態を保つために行われますが、日本では一般的ではなくオプション扱いです。費用は数十万円と高額のため、必要性をよく考えましょう。エンバーミングを行う場合でも、葬儀社によってはラストメイク(最後のメイクアップ)や湯灌を重複して勧められることがあります。不要な重複サービスには注意が必要です。 -
白木位牌(しらきいはい)
– 四十九日までの仮位牌として用いられる白木の位牌です。通常、葬儀社が準備し祭壇にお祀りします(費用は祭壇一式に含まれることが多い)。 -
忌中札
– 「忌中」や「忌中札」と書かれた札で、葬儀後に故人宅の玄関に掛けます。これも葬儀社が用意します(消耗品費に含まれる程度)。 -
会葬礼状
– 会葬御礼の挨拶状です。参列者に配布する文面で、葬儀社が印刷手配します。数百円~数千円程度の費用で見積計上されることがあります。 -
御車代・御膳料
– 僧侶等へのお布施の一部で、交通費にあたる「御車代」や、お斎(食事)を辞退された場合の謝礼「御膳料」のことです。いずれもお布施と同様に現金で包み、別途準備します(見積書には含まれません)。 -
立替費用
– 葬儀社が代行して支払う費用のこと。火葬料や式場使用料など、本来は公的機関等に支払うお金を葬儀社が立て替える場合に、この項目として見積書2枚目などに記載します。内容を確認し、葬儀社への支払い時に含めます。 -
精進落とし
– 火葬後、僧侶を交えて行う食事(お斎)のことです。上記飲食費に含まれますが、一般的に“精進落し”と表記されることもあります。 -
通夜振る舞い
– お通夜の後に参列者へ振る舞う軽食や酒席のことです。見積では「通夜料理」や「通夜御膳」などと書かれる場合もあります。
こうした用語で少しでも意味が分からないものがあれば、「これは何の費用ですか?」と確認するのが賢明です。
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「不要なオプション」の例と削除する際の注意点
初めて葬儀を行うときは、葬儀社から勧められるまま様々なオプションを付けてしまいがちです。
しかし後から「これはお金をかけなくても良かった…」と後悔するケースも少なくありません。
葬儀費用を節約するために見直せる不要なオプションの代表例と、削減の注意点を紹介します。
「不要なオプション」の例と削除する際の注意点 ①祭壇の極度なグレードアップ
もっとも費用が跳ね上がりやすいのが祭壇です。
生花祭壇の場合、サイズを大きくしたり高級な花材にすると、それだけで数十万円の追加費用になります。
葬儀社によってはパンフレットで立派な祭壇を勧めてくることもありますが、必要以上に豪華な祭壇は必須ではありません。
故人や遺族の希望に応じた適切な規模に留め、納得できる範囲で選びましょう。
「不要なオプション」の例と削除する際の注意点 ②高級な棺(柩)のオプション
棺桶にもピンからキリまであり、装飾彫刻や高級素材を施したものは数十万~100万円超の価格帯です。
故人のために最高の棺を、と勧められると断りにくいですが、ご遺体を安置し火葬する役割としては安価な棺でも問題ありません。
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棺は火葬で焼かれてしまうものなので、無理に豪華にする必要はないという意見もあります。
「不要なオプション」の例と削除する際の注意点 ③霊柩車や搬送車のグレードアップ
火葬場への搬送に使う霊柩車には様々なタイプがあります。
・伝統的な宮型霊柩車(荘厳な装飾付き)
・リムジンタイプの洋型車両
・一般的な車両
、高級車種を指定すると数万円の差額が発生します。
しかし、霊柩車の種類は地域の風習や故人の希望が特になければ、標準的な車で十分です。
見積書で「霊柩車〇〇(高級車種)+○万円」などの記載があれば、一般的な車両に変更できないか相談しましょう。
「不要なオプション」の例と削除する際の注意点 ④生花の過剰装飾
祭壇まわりや棺の周囲を生花で飾る生花装飾もオプションです。
見た目は華やかになりますが、5万円~10万円程度と決して安くはありません。
最近は最初から生花祭壇プランを選ぶ方が増え、生花装飾オプション自体は減りつつあります。
もしプラン内の装花で足りるのであれば、無理に追加の生花装飾はしなくても良いでしょう。
「不要なオプション」の例と削除する際の注意点 ⑤マイクロバスの手配
親族送迎用のマイクロバスは、火葬場へ大人数で移動する際には便利ですが、参列者が少ない家族葬では自家用車で代用可能な場合もあります。
マイクロバス1台のレンタル費は約5万円前後が相場のため、台数を減らせば大きな節約になります。
「不要なオプション」の例と削除する際の注意点 ⑥過剰な演出サービス
最近では葬儀で映像上映や音楽演出、故人の思い出コーナー設営などのオプション演出を提案されることがあります。
これらは必ずしも必要ではないものです。特に費用が高額になるビデオ撮影やプロの音楽奏者の手配などは、予算と見合わない場合も多いでしょう。
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【オプション削減の注意点まとめ】
・削除の前にそれが本当に不要か慎重に考える
・家族や親族と相談する
・必要最低限と思えるものを見極める
(オプションを削減して失敗した一例)
「湯灌を省略したら後悔した」
「マイクロバスを手配せず高齢親族が移動で困った」
オプションを断る際に葬儀社から強い勧誘を受けることもありますが、「今は予算優先で考えたい」など率直に伝えて問題ありません。
おさるくん
「二重計上」されやすい費用の典型例とその確認方法
見積書を見る際には、同じ費用項目が重複して計上されていないかもチェックしましょう。
いわゆる「二重計上」が起こると、本来より割高な請求となってしまいます。
典型的な例と確認ポイントは以下の通りです。
- プランに含まれるはずのものが別途計上されていないか
- セットと単品のダブり
- 数量や日数の誤り
- 立替費用の扱い
ではそれぞれについて詳しく紹介していきます。
「二重計上」されやすい費用の典型例とその確認方法 ①プランの別途計上
これについて一例を挙げるとすると
たとえば「基本プラン」に霊柩車や棺が含まれているのに、追加項目にも霊柩車代や棺代が計上されている、といったケースです。
これは費用の重複計上にあたります。
見積書の「プラン内容」に含まれるサービス一覧と、個別の追加費用欄を見比べ、同じ内容が二重に載っていないか確認しましょう。
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「二重計上」されやすい費用の典型例とその確認方法 ②セットと単品のダブり
「○○セット料金○○円」とありながら、セット内の一部が別行で単品記載されている場合があります。
例えば祭壇セットに含まれる生花が、なぜか生花装飾として追加計上されている場合などです。
これは悪意なく単なるミスの場合もありますが、見逃すと二重払いになります。
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「二重計上」されやすい費用の典型例とその確認方法 ③数量や日数の誤り
人数や日数で料金が決まる項目では、計算間違いによる重複が起こることがあります。
(計算間違いの一例)
・アンチ日数やドライアイスの使用日数の誤り
※本当は2日なのに見積りで4日分取られていた
これらを見極めるためには安置から火葬までの日程に照らし、日数計算が正しいかチェックします。
また通夜・告別式の二日間にわたるプランで、スタッフ人件費や設営費が二重に日数分加算されていないかも確認ポイントです。
「二重計上」されやすい費用の典型例とその確認方法 ④立替費用の扱い
火葬料や式場費などの立替費用は、葬儀社を通さず直接支払う場合もあります。
その際、見積書上では0円や記載なしになるはずですが、手違いで計上されていると二重支払いの恐れがあります。
おさるくん
特に「葬儀一式◯◯円」のような大項目は要注意で、内容を細分化した内訳書をもらいましょう。
曖昧な記載や項目名も、そのままにせず具体的に尋ねてください。
信頼できる葬儀社であれば丁寧に説明してくれるはずです。
適正価格かどうかを判断するための相場感と比較方法
提示された見積額が高すぎないか安すぎないか判断するには、相場感の把握と他社比較が重要です。
以下の方法で適正価格を見極めましょう。
- 地域や葬儀規模ごとの相場を知る
- 複数社の見積もりを取って比較
- 不自然な費用項目に注意
- 必要以上に安価すぎるプランの警戒
ではそれぞれについて詳しく紹介していきます。
適正価格かどうかを判断するための相場感と比較方法 ①地域や葬儀規模ごとの相場を知る
葬儀費用は地域差が大きいため、お住まいの地域の平均的な費用を調べておくと目安になります。
自治体や消費者センター、信頼できる葬儀情報サイトが公開するデータを参考にしましょう。
先述の通り全国平均は118.5万円ですが、都市部か地方か、一般葬か家族葬かで100万円以上の差が出ることもあります。
例えば「家族葬平均は105万円前後」「直葬(火葬式)は平均40万円台」といったデータがあります。
見積額がこうした相場と比べて極端に逸脱していないか確認します。
- 相場が極端に高い
→不要な高級仕様が含まれていないかチェック - 相場が極端に安い
→後で追加費用が発生する前提ではないか慎重に見る
適正価格かどうかを判断するための相場感と比較方法 ②複数社の見積もりを取って比較
時間に余裕があれば、必ず相見積もり(複数の葬儀社から見積取得)を行いましょう。
同じ要望条件で2~3社から見積もりを取れば、価格と内容の違いが見えてきます。
(比較時のポイント)
・総額だけでなく各項目の金額を突き合わせる
・比較サイトや葬儀照会サービスを利用する
ある社では含まれているサービスが、他の社ではオプション扱いで別料金になっている場合もあります。
例えば祭壇や火葬料が含まれるか否かなど、条件を揃えて比較しましょう。
また、比較サイトや葬儀照会サービスを利用することで一括資料請求や見積サービスでは複数社のプランを容易に比較できます。
ただし、比較サイトの情報だけを鵜呑みにせず、最終的には各社に直接質問して不明点を無くすことが大切です。
適正価格かどうかを判断するための相場感と比較方法 ③不自然な費用項目に注意
見積書を見比べていると、一社だけ飛び抜けて高額な項目や、他社にはない謎の項目が含まれていることがあります。
例えば「式場設営費○○万円」「特別衛生管理費○万円」など名目が不明瞭なものです。
これはその葬儀社独自の名称で、実質は他社でいう基本料金に含まれるサービス費用だったということもあります。
こうした項目は「これは何の費用ですか?」と確認し、他社ではどう扱われているかも確認しましょう。
おさるくん
適正価格かどうかを判断するための相場感と比較方法 ④必要以上に安価すぎるプランの警戒
最近は「火葬式◯万円~」など超低価格プランを広告する葬儀社もあります。
しかし「〇〇万円~」というのは最低限の金額を示しているに過ぎず、実際に葬儀を依頼すると多くの追加費用が発生して結局高くついたという苦情もあります。
相場を大きく下回る見積りを提示された場合。
葬儀社によっては安いプランで契約させ、後から「これはプラン外」と次々オプションを追加する悪質なケースも報告されています。
適正価格で安心して任せられるかどうか、金額だけでなく葬儀社の説明姿勢も含めて判断しましょう。
複数社見積もりを比較する際のチェックリストと節約のコツ
最後に、複数の葬儀社の見積もりを取り寄せて比較検討する際に役立つチェックリストと、葬儀費用の節約につながるコツをまとめます。
〈見積もり比較時のチェックリスト〉
-
総額と内訳の両方を比較
・各社の見積り総額ばかりに目を奪われない
・内訳項目をじっくり見比べる
・各品目の単価や数量まで確認
・不明な略語や項目はそのままにしない
例)総額が安いA社と高いB社でも、A社は含まれていない費用をB社は全て含めているから高いだけ -
含まれるサービス範囲の違いを確認
・見積書に含まれていない項目は何かを一覧で整理
例)A社では「葬儀一式」に式場費や火葬料まで入っているが、B社では別途になっている
・トータルコストをそろえて比較する
例)「B社は式場費○万円が追加で必要」 -
参列者数の前提を揃える
・飲食や返礼品は参列人数で変動するため
・見積もり計算に使っている想定人数が同じかチェック
(想定人数が違う場合)
・各社に合わせてもらう
・自分で人数を統一して再計算する
・人数が多めの見積もり→不要な費用負担
・人数が少なすぎる見積もり→大幅追加 -
セットプランの内訳を確認
・「○○プラン○○円」のみで詳細が書かれていない場合
・内訳明細の依頼
・プランに含まれる数量の確認
(プラン外で必要になる費用がないか)
・担当者と一緒に洗い出す -
不明瞭な費用名の確認
・特定の社だけの独自項目がないか質問
・名目が明確でないものは要注意
・納得できない費用は交渉して外せる可能性も
・名目が明確でないものは要注意
(「〇〇管理費」「△△手数料」など)
・どんなサービスの対価なのかを確認
・他社では発生しないのは何故なのかを確認
・確認して納得できないのなら外せる可能性もある - 見積書に含まれない費用の有無
・葬儀全体でいくら用意するべきかを把握する
※請求に出てこない費用をチェックする
一例)
葬儀社の見積もりにはお布施や香典返しが含まれない
火葬料は市民無料など
次に葬儀の費用を抑えるポイントについて紹介致します。
一覧にまとめるとこのようになります。
- 会葬者数を工夫
- 必要ない物は思い切って削る
- 自分達でできることは自分達で
- 持ち込みや代替手配を活用
- 公的制度やプランを利用
- 事前相談で余裕を持つ
おさるくん
葬儀の費用を抑えるポイント ①会葬者数を工夫
葬儀費用は参列者数に比例して増えます。
規模を小さく(家族葬など)すれば、会場の大きさも飲食・返礼品も抑えられます。
無理のない範囲で招待者を絞り込むことも検討しましょう。
葬儀の費用を抑えるポイント ②必要ない物は思い切って削る
前述の不要オプションのように、「なくても支障ない」と判断できるものはカットします。
特に高額になりがちなグレードアップ類(祭壇・棺・霊柩車など)は、こだわりがなければ標準仕様で十分です。
【自分達でできることは自分達で】
葬儀スタッフの人件費も積み重なると馬鹿になりません。
受付や会葬御礼の配布など、家族や親族で対応できることはお願いして人員配置を最小限にしてもらいましょう。
葬儀の費用を抑えるポイント ③持ち込みや代替手配を活用
葬儀社指定の料理や返礼品が高額に感じる場合、自分で業者を探して持ち込めるか相談してみましょう。
- 仕出し料理専門業者
- 返礼品のインターネット手配
ただし葬儀社によっては持ち込み料がかかったり断られたりする場合もあるので、事前に確認が必要です。
葬儀の費用を抑えるポイント ④公的制度やプランを利用
お住まいの自治体に葬祭費補助や市民葬プランがあれば活用しましょう。
- 国民健康保険加入者が亡くなった場合の葬祭費支給
- 生活保護受給者の総裁扶助制度
このように公的補助で賄える部分があります。
また、生前に互助会に入って積み立てていた場合は割引が受けられることもあります。
おさるくん
葬儀の費用を抑えるポイント ⑤事前相談で余裕を持つ
元気なうちから葬儀社の事前相談や生前見積もりを取っておくと、いざという時に慌てずに済みます。
複数社の資料を取り寄せ、比較して家族で話し合っておけば、不要な過剰サービスに惑わされず落ち着いた判断ができます。
事前相談自体は無料で対応してくれる葬儀社がほとんどです。
この記事のまとめ
ここまで葬儀社の見積書を読み解くポイントと費用節約のコツを解説しました。
見積書には専門用語やプラン名が多く戸惑うかもしれませんが、一つ一つ丁寧に確認することが何より大切です。
不要なオプションを断る勇気を持ち、二重計上や不明瞭な費用を見逃さず、複数の情報源から相場感をつかめば、納得できる価格で葬儀を執り行えるでしょう。
万一トラブルに感じることがあれば、消費生活センター等に相談する手段もあります。
大切な人を送り出す葬儀ですから、費用面でも後悔のないよう、ぜひ本記事のポイントを参考に準備を進めてください。