町屋斎場は東京都荒川区の火葬と式場を併設した総合斎場です。東京博善株式会社が23区内の火葬場のほとんどを運営しており、町屋斎場は6つの斎場の中でも最も規模が大きく、歴史のある斎場となっており、数多くの偉人・著名人が町屋斎場で火葬されています。
目次
町屋斎場の概要
施設概要
町屋斎場は1994年に改修され、非常に現代的なデザインとなっています。中央に火葬施設があり、左右に式場が分かれている構造になっています。
建物 | 3階建て |
---|---|
火葬炉 | 12基 |
休憩室 | 13室 |
斎場 | 10室 |
控室 | 10室 |
コーヒーコーナー | 2ヶ所 |
売店 | 4ヶ所 |
所在地
町屋斎場は荒川区町屋に位置します
住所 | 〒116-0001 東京都荒川区町屋1-23-4 |
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電話番号 | 03-3892-0311 |
FAX | 03-3892-2029 |
町屋斎場の特徴
町屋斎場のメリット
町屋斎場は以下のメリットが挙げられます。
- 周辺住民の主要な火葬場
- 民営なので住所にかかわらず価格が同一
- 公営と違い、時間に余裕をもって利用することができる。
- 火葬場と式場が併設されているので火葬場への移動コストが減る
- 大型葬にも対応
- 歴史が古く、地域に親しまれている。さらに近年改修されており、綺麗で現代的
- 公共交通機関のアクセスが良い
町屋斎場のデメリット
町屋斎場は以下の点に注意が必要です。
- 民間斎場なので高額になりがち
- 貸切ではないので他喪家がおり、他式場の読経などが聞こえることがある
- 駐車場は70台ほどあるが、混みあう時間帯では駐車できない事が多い
- 入浴設備がない
町屋斎場の歴史
町屋火葬場は江戸五三昧(ざんまい)の歴史を伝える。江戸五三昧とは、千駄木・桐ヶ谷・渋谷・炮縁新田・小原塚にあった火葬場をいう。小塚原の火葬場は寛文九年(1669)に下谷・浅草あたりの各寺院から移されたもので、火葬寺・火屋などともよばれた。明治二十年、周辺の市街化により廃止、二年後に町屋に移転した。一方、火葬場の増設許可が下り、同二十年、東京博善社が日暮里火葬場を新設。その後、同火葬場は町屋火葬場の隣地に移ることになり、同三十七年の移転とともに、町屋火葬場と合併した。
荒川区教育委員会
町屋斎場は非常に歴史のある斎場です。樋口一葉の小説『たけくらべ』にも前身の日暮里火葬場が登場するように、明治期の東京の原風景となっていました。
5千円札の人「樋口一葉」の知られざる葬式と明治時代の火葬現在でも東京では火葬場は東京博善社の火葬場が公営になりかわって火葬場の多くを運営しています。
町屋斎場へのアクセス
町屋斎場へのアクセスは電車・バスなどの公共交通機関です。駐車場は70台完備しています。駐車場があるとはいえ、混雑時には駐車できないことが多いため、公共交通機関でのアクセスをオススメします。
以下、町屋斎場への行き方をそれぞれ解説していきます。以下のアクセスマップを参考にしてみてください。
公共交通機関のアクセス方法
電車のアクセス
町屋斎場へのアクセスは京成本線と東京メトロ千代田線が乗り入れている「町屋駅」が便利です。町屋駅から臨海斎場までは徒歩5分です。また、都電荒川線も町屋駅に隣接する「町屋駅前停留所」がありますが、距離的には「荒川七丁目停留所」がさらに近く、こちらは徒歩3分です。
町屋斎場は駐車場にも限りがあるので、電車で「町屋駅」を目指すのが最も確実で安心です。道もわかりやすく、途中に案内板も設置されているため、迷うことなく到着可能です。
バスのアクセス
足立梅田町と浅草寿町を結ぶ都営バス・草41系統が利用できます。バス停は「町屋駅前」か「町屋1丁目」で下車、徒歩7分です。
浅草寿町から町屋駅前までは約23分、足立梅田町から町屋一丁目までは約11分ほどで、どちらも運賃は210円です。バスでのアクセスの際は渋滞などに注意しましょう。
バスでの詳しいアクセスは以下のリンクをご参照ください。
参考 都バス 草41 系統運行状況東京都交通局 参考 草41都営バス バス路線図NAVITIME自家用車のアクセス方法
町屋斎場の駐車場は約70台
町屋斎場には駐車場は3ヶ所あります。斎場と同じ敷地にある第一駐車場は50台、道路を挟んだ第二駐車場は10台、第三駐車場は11台で、合計71台分の駐車場があります。
しかし、通夜や告別式が混み合ってくる時間帯には駐車場できないことも多いため、公共交通機関を使うことをオススメします。車で来場して駐車場が埋まっていた場合は付近の有料駐車場を利用しましょう。
車でのアクセス
大関横丁方面からは、サンパール荒川信号を右折すると突き当りが町屋斎場になります。
王子方面からはサンパール通りを通るルートのほか、宮地信号(陸橋下)を左折し、町屋一丁目信号を右折することもできます。
町屋斎場は首都高速がエリア内には通っていないため、高速道路でのアクセスは各方面から最も近いインターチェンジで降りる必要があります。
火葬料金
町屋斎場の火葬価格一覧
火葬プラン | 火葬炉数 | 料金 | |
---|---|---|---|
特別殯館 | 2 | 大人 | 177,000円 |
子供 | 104,000円 | ||
特別室 | 2 | 大人 | 107,500円 |
子供 | 54,500円 | ||
最上等(星) | 8 | 大人 | 59,000円 |
子供 | 32,300円 | ||
減額・公費 | 1日3件 | 大人 | 29,500円 |
子供 | 16,100円 |
町屋斎場の料金の特徴は以下のとおりです。
- グレード別に三種類の火葬施設がある
- 子供は満6歳以下
- 減額の対象は生活保護受給者で、葬祭扶助・減額証明書が必要
- 公費の対象は行旅死亡人・行旅病人が対象で、行旅死亡人である証明書と公費火葬依頼書が必要
休憩室料金
部屋名 | 部屋数 | 料金 |
---|---|---|
鶴の間 | 2 | 56,700円 |
雪の間 | ※式場控室を使用 | 28,080円 |
星の間 | 9 | 23,220円 |
月の間 | 2 | 19,764円 |
梅の間 | 2 | 10,800円 |
椅子席 | – | 432円/1人 |
町屋斎場の休憩室料金です。※雪の間は式場控室を火葬中の休憩として使用した場合の料金です。
収骨容器・骨壷料金
サイズ | 容器 | 大理石 | 陶七宝 | 青磁 | 白瀬戸 | 減額・公費 | |||||
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覆 | 特金襴 | 特キリスト | 特金襴 | 特キリスト | 特金襴 | 特キリスト | 金襴 | キリスト | 白覆 | ||
2号 | 46,440円 | 46,440円 | 36,720円 | 15,660円 | 13,716円 | 11,124円 | |||||
3号 | 44,280円 | 44,280円 | 32,940円 | 14,256円 | 12,204円 | 9,828円 | |||||
5号 | – | – | – | – | 6,048円 | 覆なし 2,700円 覆付き 3,683円 |
|||||
6号 | – | – | – | – | 3,024円 | 2,376円 | |||||
7号 | 12,528円 | – | 12,528円 | – | 7,992円 | – | – | 2,484円 | – | ||
戒名記名料 | 1,080円 | – | 1,080円 | – | 1,080円 | – | 540円 | – | 540円 | – |
町屋斎場では収骨容器も取り扱っています。容器の種類と骨壷を包む覆いの種類で価格が違います。遺骨を収納する量でサイズを変えるほか、7号は分骨用です。
「特別殯館」利用時の特典
式場利用+特別殯館で火葬で場内出棺用霊柩車が無料
町屋斎場の式場を使用し、さらに特別殯館で火葬を行う人には、場内出棺用の霊柩車を無料で利用することができます。町屋斎場では霊柩車タイプでは宮型車のクラウン、洋型車のクラウン、ボルボ、普通車のエスティマが利用可能です。
特別殯館のみの利用の場合は「鶴の間」を「星の間」料金で
お通夜・告別式は別の場所で行い、火葬を町屋斎場の特別殯館で行った場合は、最もグレードの高い休憩室「鶴の間」をワンランク下のグレードの「星の間」価格で使用することができます。鶴の間56,700円に対し、星の間は23,220円なので、33,480円の値引きが行われています。
式場使用料金
式場名 | 式場数 | 収容人数 | 式場使用時間 | 出棺時間 | 式場設営開始時間 |
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雪 | 10 | 40 | 16:30〜翌日15:00 | 11時まで 12時まで |
15時〜 |
町屋斎場のお通夜・葬儀・告別式を行う式場の特徴です。
- 町屋斎場は真ん中に火葬施設があり、両サイドに葬儀式場施設がある建物になっています。葬儀式場は東西の斎場棟にそれぞれ5部屋ずつあります
- さらに2部屋をつなげて1部屋とすることができ、大規模葬にも対応できます
遺体の安置・保管
補間方式 | 一般料金 | 減額・公費 | 受付時間 |
---|---|---|---|
冷蔵保管 | 8,100円 | 5,724円 | 6:00~0:00 |
一般保管 | 3,780円 | 2,700円 |
町屋斎場は遺体の霊安室にて遺体の安置・保管が可能です。通常の安置だけでなく、冷蔵設備もあるため、火葬まで日数がある場合もある程度は安心できます。
深夜から明朝までは受付ができないので注意が必要です。
職員への心付け
葬儀や火葬の際には、作業にあたった職員へ心付け=チップを渡す慣習がまだ根強く残っています。公営の火葬場や斎場は職員への心付けが禁止されていますが、町屋斎場は東京博善社が運営する民間の火葬場・斎場なので、葬儀社から心付けを渡すように指示されることがあります。
運転手や火葬場の職員、料理配膳人などへ3,000円〜5,000円くらいを包むのが相場のようです。葬儀社から金額の指示があった場合にはその金額を渡すようにしましょう。
町屋斎場の会食について
町屋斎場の食事手配
通夜料理・精進落としなどの会食で斎場によっては指定業者がある場合がありますが、町屋斎場ではどの業者でも自由に料理の手配が可能です。また、飲物は斎場の売店のものを購入します。日本酒・ビール・洋酒・ジュース・烏龍茶などが揃っています。基本的には葬儀社を通して手配を任せるのが良いでしょう。
町屋斎場内のお清め所は2階にある椅子席と座敷のある控室を利用します。椅子18席、座敷24席の計42席です。
町屋斎場での食事の注意点
- 通夜・告別式の料理の持ち込みは指定業者もないため、基本的に自由に行なえます。
- 町屋斎場への飲物や菓子の持ち込みは禁止です。これらは売店で入手可能です。
- 火葬場のみの利用の場合、休憩室への仕出し料理や菓子飲料の持ち込みは禁止です。したがって、火葬後の精進落としは会食用の会場へ移動するか、葬儀を行った会場に戻って行う必要があります。
町屋斎場最寄りの仕出し料理店
町屋斎場の最寄りの仕出し料理店は、町屋斎場西棟の道路を挟んですぐ目の前にある「町屋旬菜亭」があります。ここは、貸しホールにもなっており、こちらで食事をとることも可能なので、通夜・告別式のお清めや法要、お別れ会、偲ぶ会などにも利用することができます。
町屋斎場の目の前にある壱番館は1階が20~22席程度、2階が10席となっています。また、壱番館から西へ行った先に弐番館もあり、こちらは32席です。
また、接客や配膳を行うサービスコーディネーターも手配可能です。
住所 | 壱番館:東京都荒川区町屋1-21-19 弐番館:東京都荒川区町屋1-2-14 川崎ハイツ1階 |
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席数 | 壱番館:32席 弐番館:32席 |
料理メニュー(金額は一人あたり) | 4,000円、5,000円、7,000円の3コース |
使用料 | 告別式・法事:800円/1人(飲物・席料込み) 通夜会席所:10,000円/1回(飲物・料理代は別途) |
サービスコーディネーター | 12,000円/4時間 (1人) |
通夜泊の際の朝食
通夜泊をする場合は朝食を手配可能
通常の手順でいけば、通夜の晩は通夜料理、告別式の後には精進落としをいただきますので、考えなければならないのは告別式の日の朝食です。朝食については通夜料理や
町屋斎場に通夜泊をする場合は、布団の手配と合わせて朝食の手配が可能です。最寄りのビジネスホテルである「ハセベ町屋イン」に宿泊した場合は、ホテルにレストランはないものの、近隣の提携カフェでモーニングセットを注文できるプランもあります。
町屋駅周辺に飲食店が集中
町屋駅周辺にも飲食店が集中しているので、駅周辺で朝食を取ることも可能です。コンビニエンスストアももちろん徒歩圏内なので、足りないものや売店にないものなども調達することができるでしょう。斎場に宿泊し、親族が急に駆けつけたときなども町屋周辺で済ませることができます。通夜振る舞いや精進落としと違い、朝食は通常の食事でも構いません。
町屋斎場の食事まとめ
- 町屋斎場は料理は指定業者なし、飲物・菓子は斎場のものを利用する
- 町屋斎場の目の前にホール付きの仕出し料理屋もある
- 斎場に宿泊する際は朝食も手配可能。
- 徒歩圏内に飲食店・コンビニも多数ある
町屋斎場の宿泊設備、町屋斎場周辺のホテルについて解説します。
町屋斎場は通夜の際の仮眠が可能
町屋斎場では通夜の際の仮眠が可能となっています。雪の間の控室は宿泊人数は多くても7名程度なので、それ以上の人数の場合は近隣のホテルを利用することをオススメします。
町屋斎場で仮泊をする場合は、貸し布団・朝食も別料金で手配することができます。
町屋斎場の宿泊の注意点
町屋斎場での宿泊を考えている場合は以下の点に注意が必要です
- 人数は多くても7名まで
- 宿泊の際のサービス係員も21:00で退社するため、線香やローソクなど火の元は21:00まで
- シャワーなど入浴設備がない
町屋斎場から最寄りのホテル
町屋斎場は町屋駅も近いため、都内のどのホテルも利用しやすいですが、なかでも町屋斎場から徒歩3分の場所にある最寄りのハセベ町屋インがオススメです。2007年オープンの比較的新しいホテルなので内装も綺麗で、ビジネスホテルなので値段も非常にお手頃です。
ホテル名 | ハセベ町屋イン |
住所 | 〒116-0001 東京都荒川区町屋1-3-8 |
電話番号 | 03-3809-8711 |
FAX | 03-3809-8717 |
部屋数 | シングル32室、ワイドシングル8室、ワイドセミダブル8室、ツイン8室 |
チェックイン/アウト | 16:00~ / ~10:00 |
客室設備、アメニティ | LANケーブル、加湿機能付空気清浄機、液晶15インチTV、個室エアコン、洗浄トイレ、冷蔵庫、ドライヤー、湯沸かしポット、羽布団、バスタオル、フェイスタオル、ナイトウェア、スリッパ、ボックスティッシュ、ボディーソープ、フェイスソープ、シャンプー、リンス、歯ブラシ、かみそり、お茶セット |
館内設備 | 自動販売機、PC無料閲覧コーナー、お水・お湯、コーヒー無料サービス |
貸出 | ノートPC(有料)、ズボンプレッサー、ナイトスチーマーナノケア(有料)、バゲージラック、電気スタンド、アイロン・アイロンシート、ソーイングセット、携帯電話充電器 |
取次サービス | クリーニング取次、マッサージ取次、宅配取次 |
駐車場 | なし 近隣に有料駐車場あり |
町屋斎場の供花の送り方
供花の指定業者はなし
供花を送る際にその斎場が指定する業者でないと断られてしまうことがありますが、町屋斎場は指定業者はないので基本的に自由に供花を送ることができます。
遺族は葬儀の準備で忙しいため、供花の相談は担当葬儀社に行います。人づてに訃報を知ったときなど、担当葬儀社が分からない場合は忙しい遺族ではなく、町屋斎場にまず担当葬儀社を問い合わせます。
- 町屋斎場(03-3892-0311)に問い合わせ、喪家と日程を伝えて、担当葬儀社の連絡先を教えてもらう
- 担当葬儀社に連絡し、供花の可否、どのような供花がいいかを問い合わせたり、葬儀社に供花の手配をそのまま依頼する
町屋斎場に供花を送る際の注意点
供花を送る際に注意すべき点があります。
- 通夜に間に合うように手配すること
- 相手の宗旨・宗派にあったものを送ること
- 式場に入るスペースで統一感を損なわないものにすること
相手の宗旨・宗派、また実際に飾り付ける際のスペース、そして統一感を損なわないように配慮する必要があるため、葬儀を担当する葬儀社にどのような花が適切かを問い合わせる必要があります。
葬儀社に手配してもらう
最も確実な方法はやはり担当葬儀社に供花を手配してもらうことです。通夜・告別式の案内状で、葬儀社・供花のお問い合わせ先が記載されている場合もあるので、通夜開式3時間前までに供花を手配しましょう。
相場は7,500円〜 15,000円程度のものが通常で、親族など故人に近しい立場の場合はより高額なものを送ることもあります。代金は参列の際に直接葬儀社に支払うか、別途支払い方法を指示されます。
もし、供花が間に合いそうにない場合は、葬儀後の自宅の後飾りとして自宅に花を送ることもできます。葬儀直後はまだ忙しいため、初七日から四十九日法要までの間に送る方が良いでしょう。この際の花は落ち着いた色合いのものや、故人の好きだった花など、比較的自由に選んでも大丈夫です。