法事に参列する際、女性の服装選びは悩みどころです。回忌によって求められる服装の格式が異なり、「パンツスーツでもいいの?」「夏場はどうすれば?」と迷う方も多いでしょう。
この記事では、法事での女性の服装マナーを回忌別に詳しく解説します。一周忌・三回忌の準喪服から七回忌以降の略喪服まで、アクセサリーや持ち物、夏の法事の服装、「平服で」と案内された場合の対応も紹介します。
目次
法事の服装は回忌によって変わる
法事での服装は、回忌を重ねるごとに格式を下げていくのが基本です。年数が経つにつれて、故人を偲ぶ場の雰囲気も徐々に和やかになるためです。
| 法事の種類 | 服装の格式 | 具体的な服装 |
|---|---|---|
| 四十九日 | 準喪服 | 黒のワンピース・アンサンブル |
| 一周忌 | 準喪服 | 黒のワンピース・アンサンブル |
| 三回忌 | 準喪服 | 黒のワンピース・アンサンブル |
| 七回忌 | 略喪服 | ダークカラーのワンピース・スーツ |
| 十三回忌以降 | 略喪服 | ダークカラーの落ち着いた服装 |
一周忌・三回忌の服装(準喪服)
一周忌と三回忌は、親族が集まる規模の大きい法要です。女性は準喪服を着用するのが基本です。
ワンピース・アンサンブル
- 色:黒が基本。光沢のない素材を選ぶ
- デザイン:膝が隠れる丈のワンピースが最も一般的
- アンサンブル:ワンピースの上にジャケットを羽織るスタイルも定番
- 袖:長袖が基本。夏でも五分袖以上が望ましい
- 襟元:胸元が開きすぎないデザインを選ぶ
ストッキング
黒の無地ストッキングを着用します。肌の色が少し透ける程度の薄手のものが正式です。タイツは厚手すぎるとカジュアルな印象になるため、30デニール以下を目安にしましょう。ただし冬場の寒い時期は、60デニール程度のタイツも許容されます。
靴
- 黒のパンプスが基本
- ヒールの高さは3〜5cm程度のものを選ぶ
- つま先が丸い(ラウンドトゥ)かスクエアトゥが望ましい
- 光沢のある素材、エナメル、オープントゥ、ミュール、サンダルはNG
- ヒールが太めのものは安定感があり、長時間の法要でも疲れにくい
バッグ
黒の布製または革製のハンドバッグを使用します。光沢のあるもの、ブランドロゴが目立つもの、金具が派手なものは避けましょう。荷物が多い場合は、黒のサブバッグを持参します。
七回忌以降の服装(略喪服)
七回忌以降は「略喪服」で参列するのが一般的です。施主から「平服でお越しください」と案内されることも多くなります。
略喪服の選び方
| 項目 | 略喪服のルール |
|---|---|
| 色 | 黒・紺・ダークグレーなどのダークカラー |
| 素材 | 光沢のないもの。織り柄程度の地模様はOK |
| デザイン | シンプルなワンピース、セットアップ、スーツ |
| 丈 | 膝が隠れる丈が望ましい |
| 柄 | 無地が基本。控えめなストライプや織り柄は可 |
略喪服は黒である必要はありませんが、明るい色やカジュアルすぎる服装は避けましょう。あくまでも法要の場にふさわしい、落ち着いた装いを心がけます。
パンツスーツは着てもいい?
パンツスーツの可否は、法要の回忌や立場によって判断が分かれます。
- 一周忌・三回忌:基本的にはワンピースやスカートスタイルが望ましい。ただし、近年はブラックフォーマルのパンツスーツも増えており、許容される傾向にある
- 七回忌以降:パンツスーツでも問題ない場合がほとんど
- 施主・遺族の場合:ワンピースやスカートスタイルが無難
- 参列者の場合:パンツスーツでも可
アクセサリーのマナー
着けてよいアクセサリー
- 真珠のネックレス:一連のパールネックレスが定番。「涙」を象徴するとされ、弔事にふさわしいアクセサリー
- 真珠のイヤリング・ピアス:一粒タイプのシンプルなもの
- 結婚指輪:着けたままでも問題ない
避けるべきアクセサリー
- 二連以上のネックレス:「不幸が重なる」ことを連想させるためNG
- ゴールドのアクセサリー:華やかな印象を与えるため避ける
- 大ぶりのアクセサリー:華美に見えるものは控える
- ブローチ:光るものや派手なデザインは避ける
夏の法事の服装
夏場の法事でも、基本的なマナーは変わりません。ただし暑さ対策として、以下の工夫が認められています。
| 項目 | 夏の対応 |
|---|---|
| 袖 | 五分袖や七分袖のワンピースが可。ノースリーブは上にジャケットを羽織る |
| 素材 | 通気性のよい夏用のブラックフォーマルを選ぶ |
| ストッキング | 薄手の黒ストッキングを着用。素足はNG |
| 上着 | 移動中はジャケットを脱いでもよいが、法要中は着用する |
| 扇子 | 黒や地味な色の扇子は持参してもよい |
「平服でお越しください」と言われた場合
法事の案内で「平服で」と書かれていても、普段着で行ってよいという意味ではありません。「正式な喪服でなくてもよい」という意味で、略喪服を着用するのが正解です。
平服の具体例
- 黒・紺・ダークグレーのワンピース
- ダークカラーのセットアップ
- 黒や紺のブラウス+スカート
- ダークカラーのパンツスーツ
平服でも避けるべきもの
- デニム、Tシャツ、スニーカー
- 明るい色の服、派手な柄
- ミニスカート、露出の多い服
- 華美なアクセサリー
持ち物チェックリスト
法事に参列する際の持ち物をまとめました。
- 数珠:忘れやすいが必須。宗派に合ったものが望ましいが、略式の数珠でも可
- 袱紗(ふくさ):香典を包んで持参する。紫色は慶弔両用で便利
- ハンカチ:白か黒の無地が望ましい
- 黒のストッキングの予備:伝線に備えて
- 折りたたみの黒い傘:天候に備えて
よくある質問
Q. 妊娠中の法事の服装はどうすればいいですか?
マタニティ用のブラックフォーマルを着用するのが理想ですが、購入が難しい場合は手持ちのダークカラーのワンピースやゆったりした黒い服でも問題ありません。体調を最優先にし、無理をしないことが大切です。
Q. 子ども連れで参列する場合、子どもの服装は?
制服がある場合は制服が正式な装いになります。制服がない場合は、白いシャツに黒やダークカラーのスカート・ズボンを合わせます。キャラクターものや派手な色は避けましょう。
Q. メイクはどうすればいいですか?
ナチュラルメイクが基本です。ファンデーションやアイブロウ、薄いリップ程度にとどめ、アイシャドウは控えめに。つけまつげや派手なネイルは避けましょう。ネイルが落とせない場合は、黒い手袋で対応する方法もあります。
まとめ
- 一周忌・三回忌は準喪服(黒のワンピースやアンサンブル)が基本
- 七回忌以降は略喪服(ダークカラーの落ち着いた服装)で参列できる
- パンツスーツは七回忌以降なら問題なし。三回忌までは施主や地域の慣習に合わせる
- アクセサリーは一連のパールネックレスが定番。二連以上やゴールドは避ける
- 夏の法事でも五分袖以上が基本。ストッキングは必須
- 「平服で」と言われても普段着はNG。略喪服を着用する
- 数珠と袱紗を忘れずに持参する
事前に必要な持ち物を一覧で確認しておくと、当日忘れ物をせずに済みます。




