葬儀後の挨拶回りや精進落としでの挨拶について、基本と例文を押さえていきましょう。
まず葬儀・告別式が終了すると、通常の流れでは「精進落とし」があります。
弔問者をねぎらう会食のことですね。
喪家側は「精進落としの開宴とお開きの挨拶」をする必要があり、精進落としの終了をもって、葬儀・告別式の一日の日程が終わります。
また、葬儀・告別式が終わってから、僧侶や世話役、お世話になった人々に日を改めて挨拶回りをする必要があります。
この記事では、それら挨拶回りでの例文をご紹介いたします。
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目次
葬儀後の挨拶
精進落としの挨拶
精進落としの挨拶は2回です
精進落としでは、僧侶や世話役を主賓に、弔問者を喪主・遺族がもてなす食事の席です。
全員が着席した段階で喪主か親族代表が謝辞を述べる機会があります。
挨拶の後で、参列者の一人ひとりにお酌をしながら労をねぎらいます。
精進落とし自体は1~2時間程度で切り上げるのが一般的です。
ここでもお開きの挨拶をして、スムーズに帰れるように配慮することが大事です。
精進落としでの挨拶の構成
精進落としの冒頭の挨拶では基本的に以下の要素を盛り込みます。
- 葬儀・告別式が無事終了したことへのお礼
- 今後のご厚誼をお願いする言葉
- 精進落としの飲食を勧める言葉
- 結び
- 宴席をお開きにする言葉
- 葬儀・告別式でお世話になったことへのお礼・不行き届きに対するお詫び
- 今後のご厚誼のお願い
- 結び
葬儀後の挨拶回り
葬儀後にお世話になった僧侶や世話役の人、葬儀を手伝ってくれた人へお礼の挨拶回りを行います。
葬儀当日にお布施や謝礼を渡していない場合は持参していきます。
日程はできるだけ早いほうがよく、葬儀の翌日がベストです。
遅くとも一週間以内には済ませておくと良いです。
故人が会社員だった場合には、勤務先へ挨拶へ行き、必要な手続きを済ませます。
葬儀後の挨拶の例文
以下、11この挨拶例文をご紹介いたします。
精進落としの開宴の挨拶
短い挨拶
(①お礼の言葉)
ささやかではございますが、精進落としの酒肴を用意いたしましたので、お時間の許すかぎりおくつろぎください。
(②開宴の案内)
父は旅立ってしまいましたが、残された私どもにも、父の生前と同様のご厚誼を賜りますよう、何とぞお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました。
(③今後のお願い・結び)
喪主として
告別式には、このように大勢の方が駆けつけてくださいました。父は良い方達に囲まれて父は幸せな人生だったと思います。今後は、私が父の遺志を継いで、家業を成り立てていくように、精一杯頑張ります。どうか、これまで以上のご指導・ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。
形ばかりの粗餐で恐縮ですが、精進落としの酒肴を用意いたしました。皆様、大変お疲れのことと存じますが、ごゆっくり召し上がりながら、故人の思い出などお聞かせいただければと存じます。本日は、ありがとうございました。
親族を代表して
皆様には昨日に引き続いて、本日も朝早くから色々とお世話をいただき、深く感謝しております。
ささやかではございますが、精進落としの用意をいたしましたので、早速始めていただければと存じます。どうか、おくつろぎのうえ召し上がってください。
皆様のお席に遺族のものがご挨拶に回りますので、故人と親しくされていた方から、お話をうかがうことができれば幸いです。また、今後とも変わらぬご厚情を賜りたく、親族を代表してお願い申し上げます。簡単ではございますが、お礼のご挨拶といたします。本日はありがとうございました。
精進落としのお開きの挨拶
喪主として
(①精進落としの終了を告げる)
故人が生前に賜りましたご厚誼に厚くお礼を申し上げ、また今後におきましても遺族へご厚情を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
(②今後へのお願い)
なお、心ばかりのものを用意いたしましたので、どうかお持ち帰りください。
(③手土産の案内)
本日は、最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
(④結び)
親族代表として
もっとごゆっくりしていただきたいところですが、明日のご予定もおありでしょうし、あまりお引き止めするわけにもまいりません。このへんで、お開きとさせていただきます。
本日は十分なおもてなしもできず、大変心苦しく思っております。どうかご容赦のほど、お願い申し上げます。
なお、四十九日の法要につきましては、後日改めてご案内申し上げます。ご都合がよろしければ、ぜひお運びいただければと存じます。
本日は長い時間ご尽力いただき、ありがとうございました。
精進落としを省略するとき
本来ならお食事を差し上げなければならないのですが、お忙しいところをお引き止めしてはご迷惑かと存じ、失礼させていただきました。心ばかりの品ですが用意をさせていただきましたので、どうかご受納ください。
今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
葬儀後の挨拶回り
僧侶に対して
これは私どもの気持ちばかりのお礼でございます。どうかお納めください。
後日の法要につきましては、改めてご相談させていただきますので、その節はよろしくお願い致します。
世話役に対して
何かお礼をしなくては気が済みませんので、持参しました。私どものほんの気持ちです。どうかお受取りください。
今後とも、何かとご相談することがあるかと思いますが、その節はよろしくお願いいたします。
町内会に対して
これは心ばかりのお礼でございます。皆さんで召し上がってください。
これからも、故人の生前同様、よろしくお願い致します。
近所の人に対して
この度の葬儀に際してもご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。おかげさまで滞りなく葬儀を済ませる事ができました。
これはほんのお礼のしるしです。お口にあうとよろしいのですが…。
今後ともどうかよろしくお願いします。
病院に対して
入院中は、先生方に手厚い治療をしていただきました。皆様のご親切に心から感謝いたしております。心からお礼を申し上げます。
これは気持ちばかりのものですが、皆さんで召し上がってください。
まとめ
いかがでしたか?
ここまで「精進落としの挨拶」や「葬儀後の挨拶回り」の葬儀後の挨拶についてみてきました。
さらに関連記事でも挨拶例文をまとめてありますので、ご参考になさってくださいね。
【関連記事】
お葬式のあとの法事・法要の施主側の挨拶、基本と例文まで
では、この記事が「葬儀後の挨拶」の参考になりましたら幸いです。