葬儀の知らせは、突然やってくるものです。急な訃報で「喪服がすぐに必要だけど、用意できない!」と困った経験はありませんか?そんなときに役立つのが、喪服のレンタルサービスです。
最近では、当日発送に対応し、翌日には届く喪服レンタルも増えています。本記事では、主要な喪服レンタルサービスの特徴をはじめ、男性用・女性用・子供用喪服レンタルの詳細、料金相場と購入とのコスト比較、さらにレンタルのメリット・デメリットまで、幅広く解説します。
急なお葬式にも落ち着いて対応できるよう、ぜひ参考にしてください。
目次
主な喪服レンタルサービス
喪服をレンタルできる主要なサービスをご紹介します。
特に注目したいのが、イオングループが運営する「LULUTI(ルルティ)」です。信頼性や品ぞろえの豊富さから、多くの利用者に支持されています。
このほかにも、「Cariru(カリル)」「楽天レンタル(楽天市場)」といった実績あるサービスについても解説します。
LULUTI(ルルティ)
イオンリテール(株)が運営する衣料品レンタル専門店です。もともとはドレスレンタルからスタートしましたが、現在では喪服レンタルも展開しています。女性用ブラックフォーマルの品ぞろえが豊富で、近年は男性用スーツや子供用フォーマルにも対応するようになりました。レンタル料金は業界最安水準で、1着3,300円~と非常にリーズナブルです。他社の相場が5,000円前後であることを考えると、格安と言えます。
基本のレンタル期間は3泊4日で、事前申請すれば最長10日間まで延長が可能です。延長料金は、1日目から5日目までは20%/日、6日目以降は10%/日となっており、この柔軟な対応も魅力のひとつです。往復送料は2,200円かかりますが、税込8,800円以上の注文で送料無料になります。また、店頭での受取・返却も可能で、在庫があれば店舗で当日レンタルも利用できます。
急な葬儀で自前の喪服が合わない場合でも、LULUTIなら即日レンタルで対応できるため安心です。ただし、補償オプションがなく、万一汚損した場合は実費負担になる可能性がある点や、送料がやや高めで無料条件(8,800円超)がやや厳しい点には注意が必要です。それでも、「とにかく安く借りたい」「家族全員分をまとめて借りたい」という方には、有力な選択肢と言えるでしょう。
Cariru BLACK FORMAL(カリル ブラックフォーマル)
Cariru BLACK FORMALは、東証プライム上場企業が運営するフォーマルウェア専門のレンタルサイトです。年代や時代に合わせた豊富なラインナップが強みで、深みのある黒の高品質な喪服を取り揃えています。女性用はパンツスーツからワンピースタイプまで幅広く、マタニティ対応の喪服も用意されているため、妊娠中でも安心して利用できます。バッグや靴、数珠(念珠)や袱紗(ふくさ)など、必要な小物類もすべてレンタル可能で、一式まとめて借りられる便利さがあります。
料金はフォーマルウェア単品で4,980円(税込)~、小物付きセットは8,980円~と公表されており、会員ランクに応じてさらに割引があります。基本プランは3泊4日で、16時までの注文で即日発送に対応しており、最短で翌日受け取りも可能です。送料は1,480円ですが、5,000円以上の利用で送料無料となります。全国対応なので、突然の葬儀にも心強いサービスです。
品質を重視したサービスのためレンタル料金はやや高めですが、その分ブランド品や上質な素材の喪服が届くと評判です。「デザイン・質・マナーを疎かにできない大人」に選ばれるレンタルサービスと謳われており、多少費用がかかっても良いものを着たい方に適しています。
楽天市場
楽天市場には多数の貸衣装ショップが出店しており、レンタル喪服の商品も豊富に取り扱っています。楽天市場で「喪服 レンタル」と検索すると数千件を超える商品がヒットし、地域の貸衣装店が楽天を通じてレンタルサービスを提供しているケースも多いです。たとえば、「礼服喪服レンタル110番」や「貸衣装ネット便」などの有名店が出店しており、レビュー(口コミ)を参考にしながら選べるのが楽天利用のメリットです。
料金やセット内容、送料はショップごとに異なりますが、目安として5,000~10,000円前後で往復送料無料のプランも多く見られます。楽天ポイントが使えたり貯まったりする点もお得で、すでに楽天会員の方には使いやすいサービスと言えるでしょう。
ただし、楽天経由の場合は各ショップごとの対応となるため、配送の速さや在庫状況、サイズ交換のポリシーなどは各店舗ページで確認が必要です。安心して利用するためには、評価の高いレンタルショップを選ぶことをおすすめします。
その他の信頼できるレンタルサービス
上記以外にも、喪服レンタルの専門サービスはいくつかあります。「礼服レンタル.com」はメンズ・レディース両方に対応しており、特に大きいサイズの礼服が豊富なことで知られています。「礼服喪服レンタル110番」は全国送料無料(北海道・沖縄を除く)で当日発送に対応し、高品質な礼服を提供しています。老舗の「礼服・喪服レンタルの相羽」は豊富な品ぞろえに加え、レンタル利用者に袱紗(ふくさ)などのプレゼントが付くお得なプランで人気です。
これら専門店を含め、自分のニーズ(サイズや急ぎの対応、予算など)に合ったサービスを選ぶことが大切です。
主な喪服レンタルサービス比較表
各サービスの特徴を比較表にまとめました。取り扱い対象や料金、送料などを一覧で確認し、自分に合ったサービス選びの参考にしてください。
サービス名 | 対象 | レンタル最安料金(税込) | 送料(税込) | 特徴・ポイント(レンタル期間など) |
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LULUTI(ルルティ) | メンズ・レディース・キッズ | ¥3,300~ | ¥2,200(¥8,800以上で無料) | 基本3泊4日。店頭試着・当日レンタル可。延長最大10日間対応。業界最安水準の料金で提供。 |
Cariru BLACK FORMAL | メンズ・レディース・キッズ | ¥4,980~ | ¥1,480(¥5,000以上で無料) | 基本3泊4日。16時までの注文で即日発送。上質なブランド喪服、マタニティ対応あり。 |
礼服レンタル.com | メンズ・レディース | ¥4,800~ | 無料(北海道・沖縄等除く) | 基本3泊4日。当日発送は14時締切。サイズ展開が豊富(大きいサイズに強み)。 |
礼服喪服レンタル110番 | メンズ・レディース・キッズ | ¥4,800~ | 無料(北海道・沖縄除く) | 基本3泊4日。当日発送は16時締切。高品質な礼服を全国対応で提供。 |
「楽天市場」内の喪服レンタル店舗 | メンズ・レディース・キッズ | ¥5,000前後~(店舗により異なる) | 店舗ごとに異なる(送料無料プラン多い) | 基本3泊4日が多い。「楽天市場」のサイトで検索することで、多数の貸衣装店を見つけられる。口コミで評判を確認できる。 |
※料金やサービス内容は記事執筆時点の情報です。最新の詳細は各公式サイトでご確認ください。
男性用喪服レンタルのポイント
男性用の喪服(礼服)は一般にブラックスーツ(ブラックフォーマルスーツ)と呼ばれる黒いスーツ一式を指します。ジャケットとスラックスのセットに、白シャツ、黒ネクタイ、黒の靴下・革靴を組み合わせるのが基本スタイルです。レンタルではこれら一式セットで借りられるプランが多く、単品でスーツだけ借りて手持ちのシャツや靴を合わせることも可能です。
主なレンタル各社は男性用も取り扱っており、サイズも標準体型から大きいサイズまで幅広く対応しています。例えばルルティではメンズ礼服スーツ(上着+パンツ)を3,300円で提供し、オプションで白シャツ(1,650円)や小物セット(黒ネクタイ・ベルト・袱紗・数珠のセット、1,650円)を追加できます。一式フルセットでレンタルし、送料を合わせても合計8,800円程度となり、購入価格と比べても非常に割安です。Cariruなど他社でも同様に、スーツ本体に加えて必要に応じシャツやネクタイを追加できます。靴もレンタル可能なので、自前で用意が難しい場合は靴まで借りると安心です。
レンタル男性礼服のサイズ選びですが、多くのサービスサイトには身長やウエストに対応するサイズ表が掲載されています。スーツの場合は普段のスーツサイズを基準にすれば大きな問題はないでしょう。心配な場合、ジャケットとパンツでサイズを分けられるサービス(上下別サイズ対応)を選ぶ手もあります。なお、夏場の葬儀には夏用(サマーフォーマル)の喪服が用意されているサービスもあります。通気性の良い薄手生地の礼服で、礼服110番などで夏用を選択可能です。季節に合わせたチョイスができる点もレンタルの利点と言えます。
女性用喪服レンタルのポイント
女性用の喪服は、ブラックフォーマルドレスやスーツアンサンブルと呼ばれ、一般的には黒無地のワンピースやブラウスとスカートのセットに、黒のジャケットを合わせたシンプルなデザインが主流です。肌の露出を控えた落ち着いたスタイルで、既婚女性は一連のパールネックレスを着用するなど、小物にもマナーがあります。
レンタルサービスでは、女性用喪服も幅広いサイズやデザインから選べます。若い方向けのシンプルなものから、ミセス向けの上品なデザインまで、年代に応じたラインナップが充実しています。たとえばCariruでは「品のある大人のブラックフォーマル」をコンセプトに、時代に合った高いデザイン性とブランド力のある喪服を取り扱っており、20代から60代以上まで自分に合った一着が見つかるでしょう。サイズは7号(S相当)から21号以上の大きいサイズまで豊富です。
また、女性用ならではのサービスとして、マタニティ対応の喪服レンタルもあります。妊娠中は手持ちの礼服が合わなくなることがありますが、Cariruではお腹周りにゆとりを持たせたワンピース型のマタニティブラックフォーマルを用意しており、妊婦の方も失礼なく参列できる服装が借りられます。
小物のレンタルも便利です。バッグや靴、真珠のネックレス、イヤリング、袱紗、黒ストッキングなど、女性の葬儀参列に必要なアイテムがセットになったプランを提供するサービスもあります。ルルティではバッグ、ネックレス、袱紗、数珠の4点セットを1,650円で追加でき、一式まとめて借りることで買い揃える手間を省けます。靴(パンプス)も1,650円程度でレンタル可能で、ヒールの高さまで自分に合ったものを選べます。
サイズ選びに不安がある場合、一部のサービスでは試着が可能です。店舗で事前に試着できる場合や(ルルティの店舗予約試着室など)、ネットで試着用に別サイズを予備として送ってもらえるプラン(有料の場合あり)もあります。特に女性用はシルエットが重要なので、口コミで「このブランドはやや細身」「丈が長め」などの情報をチェックすると失敗が少なくなります。
子供用喪服レンタルのポイント
お子様向けの喪服レンタルも、多くのサービスで取り扱いがあります。子どもの場合、学校の制服を礼服代わりにすることもありますが、小学校入学前のお子さんや制服がない場合は、子供用のフォーマル服を用意する必要があります。頻繁に使うものではなく、すぐにサイズアウトしてしまうため、購入よりレンタルのほうが合理的です。
男の子向け
男の子用の喪服は、黒や濃紺のスーツが基本です。ジャケット・ズボン・シャツ・ネクタイのフルセットでレンタルできることが一般的です。ルルティでは、2つボタンのベーシックスーツセット(ジャケット+パンツ+ネクタイ+シャツ)をキッズ用として提供しており、レンタル料金は税込6,600円です。見すると大人用より高く感じられるかもしれませんが、必要なものがすべて揃ったセット価格になっています。靴(ローファーなど)を追加でレンタルしても、送料込みで約10,450円に収まります。
サイズは身長100cm台から160cm前後まで揃っており、小学生から中学生くらいまで対応可能です。肩幅やウエストなどの詳しいサイズは商品ページに記載されているため、確認しておくと安心です。成長が早く、すぐにサイズアウトしてしまう子供の礼服を毎回購入するのは大変ですが、必要な時だけ用意できるレンタルなら、費用を抑えつつきちんとした装いが整います。
女の子向け
女の子用は黒や紺のワンピースやスーツが一般的です。レンタルでは、ボレロ(ジャケット)付きのワンピースや、ブラウス+スカート+ジャケットのセットなどが人気です。サイズ展開はベビー(乳児)用のフォーマルドレスから、身長150cm程度のジュニアサイズまで幅広くあります。デザインも、子供らしいリボン付きの可愛らしいものから、おとなしめで制服風のものまで様々です。多くの場合、白ブラウス+黒スカートに黒のボレロといったスタイルが無難でしょう。レンタル料金は目安として5,000~8,000円程度が多く、こちらも購入すると1万円以上しがちなことを考えると助かります。
女の子の場合も、靴(エナメルのフォーマルシューズなど)や髪留めの黒リボンまでセットで借りられるサービスがあります。制服がわりにレンタルするケースもあり、卒園式・卒業式・入学式などセレモニー用途と兼用できるデザインのフォーマル服が選べるのもポイントです。子供用はとにかくすぐ小さくなるので、「次に着るときにはサイズが合わない…」という心配なく、その都度ジャストサイズを借りられるメリットは大きいでしょう。
喪服はレンタルか購入か?費用の違いを知ろう
突然の葬儀に備えるには喪服の準備が必要です。レンタルと購入にはそれぞれ特徴があり、使う頻度や状況によって向いている方法が変わります。費用や使いやすさの面から比較してみましょう。
レンタルの料金と特徴
喪服レンタルの相場は4,400円〜10,000円ほど。期間は3泊4日が基本で、即日発送に対応しているサービスも多く、急な予定にも対応しやすくなっています。
スーツやドレスに加えてシャツ・ネクタイ・靴などもそろえられるため、必要なものをまとめて用意できます。年に1〜2回程度しか使わない場合は、購入よりも費用を抑えられます。使用後はクリーニング不要で返却でき、保管の手間もかかりません。
購入にかかる費用と選び方
男性用は8,000円程度から、女性用は8,000円台〜数万円まで幅があります。安価なものは量販店でも入手できますが、デザインや生地にこだわる場合はそれなりの価格になります。
年に何度も喪服を着る人や、都度レンタルするのが面倒な人は、自分に合う一着を持っておいた方が結果的に安く済むこともあります。ただし、保管場所の確保やクリーニング代なども含めて考える必要があります。
喪服レンタルのメリット・デメリット
喪服レンタルの一般的なメリットとデメリットをまとめます。レンタルサービスを上手に活用するために、それぞれチェックしておきましょう。
喪服レンタルのメリット
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初期費用を節約できる
喪服は数千円ほどの低価格でレンタルできるため、購入するより費用を抑えられます。あまり使わない礼服に高額をかけずに済むのが魅力です。 -
サイズ・種類の選択肢が豊富
メンズ・レディースからキッズ、マタニティ、大きいサイズまで一通り揃い、家族全員分を一括レンタルできます。自分の体型や年齢に合ったデザインを選べるのも利点です。 -
必要な小物もまとめて借りられる
バッグや靴、数珠、袱紗、ネクタイ、ネックレスなどの小物セットが充実しているため、一式まとめてレンタルでき、準備の抜け漏れがありません。 -
クリーニング不要で返却ラク
式の後は洗濯やクリーニングの必要がなく、そのまま返送するだけでOK。専門の業者が毎回丁寧にクリーニングを行うので、清潔に保たれています。自分でお手入れする手間もかかりません。 -
急な時でもすぐ届く
ネット注文で最短翌日に届くサービスも多く、当日発送に対応しているところもあります。葬儀直前の急な利用でも間に合う可能性が高く、突然のアクシデントにも対応可能です。店舗での受け取りに対応しているサービスなら、その場でレンタルすることもできます。 -
保管スペースが不要
レンタルなら使用後に返却するため、自宅で喪服を保管する必要がありません。クローゼットのスペースを節約でき、虫干しや防虫剤などの手間もかかりません。
喪服レンタルのデメリット
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サイズが合わないリスク
試着せずに借りると、届いた喪服のサイズが合わないことがあります。特に靴や女性用の衣装はフィット感が気になるポイントです。事前にサイズを確認したり試着サービスを利用したりすれば、多くの場合は問題を防げます。
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直前すぎると間に合わない場合も
即日発送に対応していても、葬儀当日の朝に気づくなど、極端に直前の注文では間に合わないことがあります。離島や遠方への配送はさらに時間がかかる場合もあるため、余裕をもって手配することが大切です。万が一の場合は、地元の貸衣装店や知人からの借用も検討しましょう。 -
送料や延滞料などの追加費用
レンタル料金のほかに、往復の送料や汚損・紛失時の賠償費用、返却が遅れた場合の延滞料金が発生することがあります。特に送料はサービスによってはレンタル料と同じくらいかかることもあり、結果的に「思ったより割高になった」と感じる原因になります。無料になる条件や料金体系は、事前によく確認しておきましょう。 -
他人が着用したものへの抵抗感
レンタル品は新品ではなく、複数の人が着用した中古品が基本です。清潔にクリーニングされているとはいえ、誰かが着た中古品であることに抵抗を感じる人もいます。この点は精神的なデメリットと言えるでしょう。 -
お気に入りを手元に残せない
レンタルのため、気に入ったデザインでも返却が必要です。「この服がとても似合ったから今後も使いたい」と思っても手元に残りません(一部サービスでは買取オプションがある場合もあります)。思い入れよりも機能性を重視する方向けと言えます。 -
サービス終了や在庫切れのリスク
利用予定のレンタル会社が急にサービスを終了することや、希望のサイズや商品が他の利用者と重なって在庫切れになる可能性もあります。在庫状況は注文前に確認し、念のため第2候補も用意しておくと安心です。
まとめ
喪服のレンタルサービスを利用すれば、急な葬儀にも迅速かつ低コストで対応でき、サイズやアイテムの選択肢も広がります。レンタルならではの注意点もありますが、事前に理解しておけば大きなトラブルは避けられるでしょう。普段あまり使う機会のない喪服だからこそ、賢くレンタルを活用して、必要な時に必要なものをスマートに準備し、心を込めて大切なセレモニーに臨みましょう。