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数珠の持ち方|葬儀での正しい持ち方を宗派別に解説

葬儀に参列する際、数珠(じゅず)は欠かせない持ち物のひとつです。しかし、正しい持ち方を知らないまま参列している方も少なくありません。

この記事では、葬儀での数珠の正しい持ち方を宗派別に解説します。基本的な持ち方から、焼香時や合掌時の作法、数珠を忘れた場合の対応まで詳しくご紹介します。

数珠とは

数珠は、仏教の法具のひとつで、念仏を唱える際に回数を数えるために使われてきたものです。「念珠(ねんじゅ)」とも呼ばれます。

現代では、葬儀や法事に参列する際の必需品として広く使われています。仏様に手を合わせる際に数珠を持つことで、煩悩を払い、故人への敬意を示すとされています。

数珠には大きく分けて「本式数珠(宗派別)」と「略式数珠(どの宗派でも使える)」の2種類があります。

種類 特徴 珠の数 価格帯
本式数珠 宗派ごとに形が異なる正式な数珠 108珠(二連) 5,000〜50,000円
略式数珠 宗派を問わず使える一般的な数珠 22〜40珠(一連) 1,000〜20,000円
ポイント:自分の宗派がわからない場合や、宗派にこだわらない場合は略式数珠で問題ありません。略式数珠はどの宗派の葬儀でも使用できます。

数珠の基本的な持ち方

左手で持つのが基本

数珠は左手で持つのが基本です。仏教では左手は「不浄の手」とされ、数珠を左手に持つことで煩悩を払い清めるという意味があります。右手は「清浄の手」とされ、仏様の世界を表すとされています。

つまり、左手に数珠をかけて右手を合わせることで、仏様の世界(右手)と現世の自分(左手)をつなぐ意味を持ちます。

移動中・着席時の持ち方

葬儀会場内を移動するときや椅子に座っているときは、左手首にかけるか、左手で軽く握って持ちます。バッグやポケットにしまうのではなく、常に手元に持っておくのがマナーです。

椅子に座っている場合は、左手に持ったまま膝の上に置いても構いません。テーブルの上に無造作に置くことは避けましょう。

合掌時の持ち方(略式数珠の場合)

合掌するときは、左手の親指と人差し指の間に数珠をかけ、両手を合わせます。房は自然に下に垂らします。

数珠を両手にかけて手を合わせる方法もあります。この場合は、数珠の輪の中に両手を通すようにして合掌します。

焼香時の持ち方

焼香のときは、数珠を左手にかけたまま行います。右手で抹香をつまみ、額の前に押しいただいてから香炉に落とします。このとき、数珠は左手首にかけておくか、左手で軽く握っておきます。

宗派別の数珠の持ち方

浄土真宗

浄土真宗では二連の本式数珠を使います。数珠を二重にして合掌した両手にかけ、房を下に垂らします。房の位置は左手側に来るようにします。

浄土真宗には本願寺派(西本願寺)と大谷派(東本願寺)がありますが、基本的な持ち方は同じです。ただし、本願寺派は房を下に、大谷派は房を左手の親指から人差し指の間にかけて、上から垂らします。

真言宗

真言宗では108珠の長い本式数珠を使います。数珠を両手の中指にかけ、そのまま手を合わせます。房は手の甲側(手の外側)に垂らします。

合掌の際は、数珠を3回こすり合わせてから手を合わせるのが正式な作法とされています。

浄土宗

浄土宗の数珠は、二つの輪を組み合わせた独特の形をしています。「日課数珠」と呼ばれ、2つの輪を重ねて親指にかけ、房を手前に垂らして合掌します。

日蓮宗

日蓮宗では、数珠を「ねじる」ように持つのが特徴です。数珠を8の字にひねり、右手の中指に2本の房がある方をかけ、左手の中指に3本の房がある方をかけます。そのまま合掌します。

曹洞宗・臨済宗(禅宗系)

曹洞宗や臨済宗では、数珠を二重にして左手にかけるのが基本です。合掌するときは、左手の親指と人差し指の間にかけ、両手を合わせます。房は下に垂らします。

禅宗系の宗派は、比較的シンプルな持ち方が特徴です。

宗派別の持ち方 比較表

宗派 かける指 房の向き 特徴
浄土真宗 両手にかける 下に垂らす 二重にして合掌
真言宗 両手の中指 手の甲側 3回こすり合わせる
浄土宗 親指 手前に垂らす 二つの輪を重ねる
日蓮宗 両手の中指 手前に垂らす 8の字にひねる
曹洞宗・臨済宗 左手 下に垂らす 二重にして左手にかける

数珠に関するマナーと注意点

数珠の貸し借りはNG

数珠はお守りと同じように、持ち主個人のものとされています。他人から借りたり、自分の数珠を貸したりすることはマナー違反です。数珠には持ち主の念が込められると考えられており、貸し借りは避けましょう。

数珠を忘れた場合の対応

数珠を忘れてしまった場合でも、葬儀への参列は可能です。数珠なしで手を合わせて合掌すれば問題ありません。数珠がないことを理由に参列を控える必要はありません。

ただし、できれば持参するのがマナーです。葬儀会場の売店や、近くのコンビニ・100円ショップで略式数珠を購入できる場合もあります。

数珠をテーブルや椅子の上に置かない

数珠は仏具です。食事のテーブルの上や椅子の上に無造作に置くのは失礼にあたります。使わないときは左手に持つか、数珠袋に入れて保管しましょう。畳や床の上に直接置くことも避けてください。

数珠の房の向き

数珠の房(ふさ)は、合掌時に下に垂らすのが一般的です。ただし、宗派によって房の向きが異なる場合があります。迷った場合は自然に下に垂らしておけば問題ありません。

よくある質問

Q. 数珠は男女で違いがありますか?

はい、男性用と女性用で珠の大きさが異なります。男性用は珠が大きめ(直径10〜12mm程度)、女性用は珠が小さめ(直径6〜8mm程度)です。色は男性が黒や茶系、女性が水晶やピンク系が一般的ですが、厳密な決まりはありません。

Q. 数珠が切れたら不吉ですか?

数珠が切れることに不吉な意味はありません。仏教では「煩悩の絆が切れた(煩悩が解消された)」という良い意味にとらえる考え方もあります。切れた数珠は修理に出すか、新しいものを購入しましょう。仏具店で修理を受け付けている場合が多いです。

Q. 子供にも数珠は必要ですか?

小さなお子さんは数珠を持たなくても問題ありません。小学校高学年以上になったら、子供用の数珠を用意してあげるのがよいでしょう。子供用の数珠は珠が小さく、腕にかけやすいサイズのものが販売されています。

まとめ

  • 数珠は左手で持つのが基本で、仏様の世界と自分をつなぐ意味がある
  • 略式数珠はどの宗派の葬儀でも使えるので、一つ持っておくと便利
  • 宗派によって数珠の持ち方や房の向きが異なるが、略式数珠なら作法を気にしすぎなくてよい
  • 数珠の貸し借りはマナー違反なので、自分専用のものを用意する
  • 数珠を忘れた場合でも葬儀への参列は可能で、手ぶらで合掌して問題ない
  • 使わないときは左手に持つか数珠袋に入れ、テーブルや床に直接置かない

仏具店に足を運ぶと実物を見ながら相談できます。迷った場合は菩提寺に相談するのも良い方法です。

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