皆さんこんにちは、税理士の秋山です。
今日は、オンラインで相続専門の税理士に相談する方法という話をします。
2020年4月7日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、東京などの都市を対象として緊急事態宣言が出されましたね。
これにより、飲食店やエンタメ産業を含め、私達の身近にある様々なサービスを受けることが難しくなってきました。
今年の確定申告の期限についても、3月16日から4月16日まで延長されていたものが、さらにそれ以降の受付も柔軟に対応するという政府の見解が出されました。
ですが、一点気になるポイントがあります。
下の国税庁が発表した資料を見て頂きたいんですが、申告期限延期の対象となる税目として、所得税や贈与税はあるんですが、相続税に関しては申告期限延長というアナウンスが現状では出ていないんです。
相続税の申告というのは、相続が発生してから10ヶ月以内に申告書を作成して、税務署に提出をしなければいけませんが、多くの方は、突然発生した相続に対し、自分に相続税がかかるかどうかも分かりませんし、相続税がかかった場合の申告書の作り方なんてもっとわかりませんよね。
そうなった場合やはり専門家に頼るしか方法はありません。
ですが、昨今の情勢を考えると電車やバスに乗って税理士事務所に向かうこともリスクがありますし、相談のために人がたくさんいる事務所を歩き回るのも、感染のリスクを考えたら怖いですよね。
そんな場合に、相続の悩みを相談するにはどうすればいいのかですが、結論としましては、相続税の初回相談から申告書の提出までを、オンラインで全て解決できる税理士事務所に依頼すればいいんです。
今回の動画では、相続税の悩みはオンラインですべて完結できるのか、オンラインで対応してくれる相続専門事務所の探し方、こういった内容でお話をしていきたいと思います。
まず相続の悩みをオンライン上で全て完結することなんてできるの?と思われる方も多いと思いますが、昨今のパソコンやスマートフォン、その他のソフトの進化により、オンライン上で相続の相談から申告までを完結することは、十分に可能となりました。
では、ここからはその具体的な手順を、当事務所が実際に行なっているサービスをもとに説明をしていきたいと思います。
相続の悩みをオンラインで解決したいという方は、こういったサービスを使えば、家から出なくても、自身の相続の悩みが解決するということを知って頂けますし、また、相続専門の士業の方で、まだオンラインでの対応を導入されていないという場合でしたら、今回の動画が少しでもお役に立てればと思います。
まず相続が発生してから、申告書の提出・納税までに必要な手順としましては、
・相続の初回相談
・財産や債務、葬式費用の正式な評価
・遺産分割協議を行い、遺産分割協議書作成
・相続税の申告書の作成
・申告書を税務署に提出
・相続税の納税
こういった流れで進んでいきます。
では、各項目ごとに、どのようにオンラインで手続きを行うのか見ていきましょう。
まず相続のお悩みが発生してから最初に行うのは、自身の悩みを専門家に相談することです。
税理士事務所に訪問せずに相談するとなると、メールや電話での相談が主流になりますが、この場合ですとお互いの顔が見えませんよね。
相談者の側からすれば、やはり仕事をお願いする税理士の雰囲気や人となりは、ぜひ確認しておきたいところだと思います。
そこで、テレビ電話やオンライン会議ツールを使えば、税理士事務所に訪問することなく、お互いに顔を合わせて相談をすることができるんです。
LINEなどは、皆さん使っておられるかと思いますが、SkypeやZoomでもビデオ通話ができるサービスを提供しています。
私の事務所では、お客様の導入が簡単なこともありまして、Zoomを使って関東や東北、九州のお客さんとのやりとりを行っています。
ビデオ通話で対面しながらの相談は、実際に税理士事務所に訪問して相談する時とほとんど変わりません。
相談者の方は、 相談内容、家族構成、現在分かっている財産の状況を伝えて、税理士側からの質問に回答すれば、大体の場合この時点で自身に相続税がかかるかどうかは、判断してもらえます。
ビデオ通話での初回相談の結果、税理士に仕事を依頼する運びになれば、次は亡くなった方の財産を正式に把握する必要があります。
金融資産を税理士に評価してもらう場合は、亡くなった方が持っていた通帳や、固定資産税の通知書、お葬式の領収書など、税理士からこんな書類・こんなものがないか探してください、という指示がありますので、その都度必要書類を揃えます。
必要書類を揃えたら、わざわざ税理士事務所に訪問して届けなくても、写真を撮ったりプリンターでスキャンをして、税理士宛にメールを送れば、税理士はそれを見て、財産・債務・葬式費用の正式な評価ができます。
手元の書類が必要書類かどうか判断が難しいものがあったり、また、たくさん写真を撮ったりスキャンするのが大変でしたら、現物をレターパックなどで税理士宛に送れば、直接訪問することなく、相続の申告に必要な書類を税理士に提出することができます。
金融資産や、負債・葬式費用の書類に関しては、直接事務所に訪問しなくても提出が可能なのはわかったんだけど、不動産を税理士に評価してもらう場合は、さすがに税理士が自宅や両親の家に行って、実際に現場を確認しなくちゃいけないんじゃない?と思われるかもしれませんが、これに関しても、現代の技術やツールを使えば、オンラインで問題なく、土地の評価を行うことができます。
建物の評価でしたら、固定資産税の通知書があれば評価額がわかりますし、土地に関しては、複数のソフトやツールを組み合わせることで、よっぽど特殊な土地ではない限り、現地へ行かなくても計測をしたり評価をすることが可能なんです。
そして税理士に財産の評価をしてもらい、亡くなった家族には、どんな財産があるのか、どれくらいの価値があるのか、というところが分かれば、相談者の方は相続人皆で誰がどの財産を相続するのか遺産の分割協議をして、遺産分割協議書を作成し、それを税理士に発送しましょう。
相談者の方の遺産分割協議が完了しましたら、税理士は申告書の作成を進めます。
申告書ができれば依頼者の方のもとに申告書のデータがメールで送られてきますので、内容に間違いがないかを確認し、間違いがなければ原本を送ってもらい、印鑑を押して税理士に返送すれば、税理士が申告書を提出します。
あとは、税理士から申告書の控えと、相続税の納付書が送られてくるのを待ちましょう。
書類が届きましたら、申告書の控えを大事に保管して相続税を納めるだけです。
このようにすれば、実際に税理士事務所に訪問することなく、相続の相談と申告依頼をすることが十分可能なんですね。
ここまでで、相続の相談をオンラインで完結する方法を解説してきましたが、ここからは、相続の悩みをオンラインで全て解決してくれる税理士事務所は、どうやって探せばよいのか、というポイントについてお話していきます。
これについては、現状、ひとつひとつの税理士事務所のホームページを見るしかないですね。
その際、インターネットで検索をする場合には、「相続 オンライン相談」とか、「ズーム 相続税 申告」などと検索してみれば、オンラインでサービスを行っている税理士事務所が出てくると思います。
事務所のホームページを見て、オンラインでの対応可能と書かれていれば、そこに確認を取って依頼をしてみるのも良いですし、オンラインでの対応可能と明記されていなくても、電話やメール等でオンラインでのワンストップサービスを行ってくれるかを尋ねてみるのもいいでしょう。
このご時世ですから、今までオンラインサービスを行っていなかった事務所でも対応をしてくれるかもしれません。
またその際には、ご自身の住所近くの税理士事務所を探す必要はありません。
皆さんの相続の悩みは、オンラインで全て解決しますから、北海道に住んでいる方が沖縄で相続のオンラインサービスをしてくれる方に依頼されても、全く何の問題もないんですね。
ちなみにですが、うちの事務所でも相続のお悩みに関するオンラインサービスを行っていますので、詳細ページをこの動画の概要欄に載せておきますね。
【●秋山税理士事務所への相続・贈与・税務調査のご相談はこちらから!●】
コロナウイルスにより、できるだけ外出を控えたい昨今、遺産相続の悩みをオンラインで解決したいという方は、ぜひ一度詳細ページをご覧になってみてください。
対面同様のサービスが驚くほど簡単に受けることができます。
最後に一つ、オンラインで相続の悩みを解決したい場合の注意点をお話します。
まあこれは、オンラインに限った話ではないんですが、相続の悩みを士業に相談する際には、絶対に相続専門の士業に依頼しましょう。
以前の動画「【注意】相続に関する悩みを『相談しても良い税理士』と『相談してはいけない税理士』の見分け方」でも解説しているんですが、相続は他の所得や法人と比べてかなり特殊な税法ですので、士業だったら誰でも良いと思って相談されるのは本当に危険ですからね。
今日は、オンラインでの相続専門の税理士に相談をする方法、という話をしました。
このチャンネルでは、税務調査で調査官によく指摘されるポイントや、相続贈与で損をしないための情報などを、週に2回、火曜土曜日に投稿しておりますので、是非画面右下のボタンからチャンネル登録をしていただければ幸いです。
以上です、ありがとうございました。
秋山清成
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