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四十九日法要とは?意味・流れ・準備やマナーをわかりやすく解説

忌明けの四十九日法要

大切なご家族を送り出した後、「四十九日法要」という言葉を耳にすることがあります。四十九日法要とは何をする行事なのでしょうか?いつ行い、誰が参加し、どんな準備が必要なのか、不安に思う方も多いでしょう。この記事では、四十九日法要の意味や由来から、当日までの流れ準備すべきもの当日の服装・マナー地域や宗派による違い、そしてよくある質問や注意点まで、初心者にもわかるように丁寧に解説します。最後にはチェックリストも用意しましたので、ぜひ参考にしてください。

四十九日法要とは何か(意味・由来)

焼香している男性

四十九日(しじゅうくにち)とは、故人の命日(亡くなった日)を1日目として数えた49日目、あるいは命日から49日目までの期間を指します。仏教では、人が亡くなってから七日ごとに審判を受け49日目に極楽浄土へ行けるかどうか最後の判決が下るとされています。この49日目に行うのが四十九日法要です。遺族はこの日まで、故人が無事に極楽浄土へ行けるようにと祈り、善行を積むとされます。

四十九日は「忌明け(きあけ)」とも呼ばれ、葬儀後の喪に服す期間が終わる節目の日でもあります。四十九日法要は、故人にとって次の世界へ旅立つ大切な日であり、残された家族にとっても一区切りとなる重要な法要です。この日をもって遺族は日常生活に徐々に戻り始めます。

<small>由来について:</small> 四十九日という期間は、仏教における「中陰(ちゅういん)」という考え方に由来します。中陰とは生と死の狭間の49日間という意味で、「中有(ちゅうう)」とも呼ばれます。故人の魂がこの49日の間この世に留まり、49日目に次の生(転生)へ移行すると考えられてきました。一方、神道では死を「穢れ(けがれ)」と捉え、50日間は慶事を避けて身を慎む習慣があり、50日目に「五十日祭」という儀式を行って忌明けとします。いずれの宗教でも、約50日後にひとつの区切りを設ける点は共通しています。

法要の全体的な流れ(いつ行うか、どこで、誰が参加するか)

食事している人々

四十九日法要はいつ行う? 通常、故人の命日から数えて49日目に行います。ただし平日になる場合などは、49日目の直前の週末に繰り上げて実施することが多いです。重要なのは49日目までに済ませることで、判決の日(49日目)を過ぎてから行うのは良くないとされます。したがって日程調整が難しい場合でも、必ず当日かそれより前の日を選びましょう。また、法要の日程を決める際には仏滅や大安などの六曜は気にしなくて構いません。午前中に行う方が望ましいという説もありますが、明確な決まりはありません。

どこで行う? 四十九日法要の場所に厳格な決まりはありません。多くは故人が檀家になっている菩提寺(お寺)の本堂や斎場で行いますが、ご自宅で行うケースもあります。また最近では、葬儀社の法要プランを利用して葬儀会館の一室やホテルの会場で執り行うこともあります。自宅で行う場合は、事前に部屋を片付けて仏壇や後飾り祭壇の周りに参列者が座れるよう準備しましょう。お寺で行う場合は、早めに日程を連絡して本堂や客殿を使用させてもらえるよう手配します。

誰が参加する? 四十九日法要は葬儀よりも規模が小さめで、基本的には故人の親族やごく親しい知人が参列します。施主(故人の配偶者や長子など法要の主催者)から見て、両親・子供・兄弟姉妹・故人と親しかった親戚などが中心です。故人の友人や職場関係者は、地域によりますが多くの場合は参列しません(葬儀でお別れしているためです)。もちろん特に親しかった友人など、ご家族が来てほしいと考える方に声を掛けても問題ありません。招く範囲に明確な決まりはないので、家族の意向で決めて大丈夫です。ただ、参列者が少人数の場合でも僧侶(住職)には来てもらい、読経をお願いするのが一般的です。

法要当日の流れ: 開始時間の少し前に参列者が集まり、全員が揃ったら僧侶による読経(お経をあげる)が始まります。僧侶がお経を唱えている間、遺族や参列者は順番に焼香を行います。焼香の作法は後述しますが、一人ずつ静かに祭壇に進み焼香をして、合掌し席に戻ります。読経の後、僧侶から法話(説法)があることもあります。読経と法話を合わせた法要の儀式自体は30分~1時間程度で終わることが多いでしょう。続いて、お寺や自宅で僧侶へのお礼(お布施のお渡し)を行い、施主から参列者への挨拶があります。施主は「本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございました。本日の法要が滞りなく済み、◯◯(故人の名前)も喜んでいることと思います」など、感謝の気持ちを簡潔に伝えます。

法要後、会食(お斎 おとき)を用意している場合は、参列者に食事を振る舞います。会食の場所は、お寺の広間や近隣の料亭・レストラン、自宅など様々です。会食は故人を偲びつつ親族で語らう時間ですが、近年はコロナ禍などもあり省略する家庭や、家族のみで簡単に済ませる場合もあります。納骨式を同日に行う場合(多くは四十九日法要に合わせてお墓に納骨します)、法要後にお墓へ移動し、墓前で納骨の儀式とお経をあげてもらいます。その後、現地解散または再度会食という流れです。

四十九日までの準備期間: 葬儀が終わってから四十九日までは「忌中(きちゅう)」と呼ばれる期間です。この間、遺族は毎日仏壇や後飾り壇にお線香をあげ、花やお供えを絶やさないようにしながら静かに過ごします。忌中の期間はお祝い事や派手な行事への参加を控えるのがマナーです。例えば正月のお参りやお祝い、結婚式への出席引っ越しや新築などは避けることが望ましいとされています。年賀状も出さず(喪中はがきを出します)、年始の挨拶回りなども遠慮します。こうしたこともすべて、故人の冥福を第一に考える期間だからです。

準備するもの(お布施・会場・供物・香典返しなど)

四十九日の花

四十九日法要までに施主が準備するものをリストアップします。葬儀直後で慌ただしい中ですが、忘れ物がないよう一つずつ確認していきましょう。

日程と会場の手配

まず日取りを命日から49日目に決定します(平日なら前倒しの土日)。菩提寺がある場合は住職と日程調整し、寺で行うか、自宅で行うかを相談します。会場を外部で設ける場合(例えば霊園の法要施設や貸し会場)、早めに予約を取りましょう。お寺で行う場合は本堂や客殿の使用可否、準備物についてお寺に確認します(お布施に会場使用料が含まれるか別途かは寺院によります)。

僧侶への依頼

菩提寺がある方は住職に法要をお願いすれば大丈夫です。菩提寺が遠方だったり付き合いがない場合でも、近隣のお寺に依頼したり、僧侶派遣サービスを利用する方法もあります。宗派に合った僧侶を紹介してもらえるサービスも増えているので、必要に応じて検討しましょう。依頼時には日時・場所・参列予定人数などを伝えます。

本位牌(正式な位牌)

仏壇に安置する黒塗りの本位牌を準備します。葬儀後は白木の仮位牌で祭壇に祀りますが、四十九日までに本位牌に戒名を書いてもらい、法要で開眼供養(魂入れ)をして仏壇に納めます。位牌の準備は石材店・仏具店に数週間かかることもあるため、早めに手配します。なお浄土真宗では本位牌を用いず過去帳や法名軸を使う習慣がありますので、宗派に応じて準備してください。

お布施

僧侶に読経をお願いする謝礼としてお布施を用意します。金額に決まりはありませんが、相場は3万円~5万円程度が一般的です。目安としては「葬儀のお布施の約1割~2割」と言われ、例えば葬儀のお布施が30~50万円なら四十九日のお布施は3~10万円程度になります。菩提寺とのお付き合いの深さや地域相場によって幅がありますので、心配な場合は親族や寺に相談するとよいでしょう。お布施は水引のない白い封筒に入れ、表書きは「お布施」または「御布施」と書きます(薄墨ではなく黒墨で構いません)。裏面に施主の氏名を記します。当日、読経後に僧侶へ挨拶しながらお渡しします。

お車代・御膳料

僧侶に遠方から来てもらう場合はお車代(交通費)を別途包むのがマナーです。また、法要後の会食に僧侶が参加されない(辞退された)場合は御膳料をお渡しします。それぞれ5,000~10,000円程度が目安です。お布施とは別に封筒を用意し、「お車代」「御膳料」と表書きして当日渡します。

供物(お供え物)

仏壇や祭壇に供えるお花、果物、お菓子などを準備します。供物に細かな決まりはありませんが、故人が生前好きだった食べ物や季節の果物、菓子折りなどが一般的です。ただし肉や魚などの生ものは避け、お餅も四十九日までは控える地域があります(「餅は喉に詰まる=仏様が成仏できない」という忌避から)。お花は白や淡い色調の生花を用意し、トゲのあるバラや香りの強すぎる花は避けます。仏花セットを花屋に頼めば季節に合ったものを揃えてくれるでしょう。

香典返し(忌明けの返礼品)

香典返しとは、葬儀の際にいただいた香典へのお礼として贈る品物です。葬儀当日に即日渡ししなかった場合は、忌明け(四十九日)前後に発送または直接手渡しします。金額の目安は「いただいた香典の半額程度(半返し)」が一般的です。品物は消えもの(使ってなくなるもの)が好まれ、お茶や海苔、お菓子、石鹸、タオルなどが定番です。最近ではカタログギフト商品券を用いるケースも増えています。香典返しには「志(こころざし)」と書いた熨斗を付け、表書き下に施主の姓名(忌明け後なので薄墨でなく黒字)を入れます。

引き出物(法要当日の返礼品)

四十九日法要当日に参列者へお礼として渡す品を引き出物あるいは法要御礼品と呼びます。香典返しを兼ねている場合もありますが、遠方から来てくれた方などには別途御車代と合わせて手渡すこともあります。内容は香典返しの品と似ていますが、当日持ち帰りやすい大きさ・重量のものにしましょう。のし表書きは「志」あるいは「〇〇忌志」(例:「四十九日忌志」)とし、下に施主名を入れます。当日お帰りの際に感謝の言葉を添えてお渡しします。なお四十九日法要当日の引き出物はお礼状を添えなくてもOKです(その場でお渡しし口頭でお礼を伝えるため)というマナー講師の意見もあります。

その他の準備品

遺影写真(葬儀で使った写真をきれいな額に入れて準備)、位牌(上記本位牌)、遺骨(骨壺)線香・香炉・マッチ蝋燭(ろうそく)・燭台焼香用の抹香供花台や果物台(会場に備えなければ)、数珠(参列者の分がなければ貸出用)など細かいものを確認します。自宅で行う場合は仏具一式を飾る後飾り祭壇を葬儀社からそのまま借用していることもあります。足りない仏具があれば仏壇店に相談しましょう。

参列者への案内連絡

招く方が決まったら、法要の日時・場所を早めに連絡します。遠方の親族にははがきや手紙で正式な案内を出すと親切です。最近は電話やメールで済ませることもありますが、年配の親戚には書面の方が丁寧でしょう。案内状には日時・場所(地図も)・施主名・問い合わせ先電話番号などを記載します。会食を行う場合はその旨(会食の場所や内容)も書き添えます。また、香典や供花を辞退したい場合は案内に「お気持ちだけ頂戴いたします」等と記しておくと先方も迷わずに済みます。

当日の服装やマナー

服装やマナー

服装: 四十九日法要は正式な仏事ですので、基本は喪服(礼服)を着用します。葬儀ほど厳粛ではないとはいえ、遺族・参列者ともに黒のフォーマルウェアが望ましいです。施主や喪主を務める遺族は正喪服(もっとも格式高い喪服)を着用します。男性ならブラックスーツかモーニングコート、女性なら黒無地の着物(五つ紋)かブラックフォーマルスーツが正喪服にあたります。他の親族や参列者も、男性は黒か濃紺・濃グレーのスーツに白シャツ・黒ネクタイ、女性はブラックフォーマルのワンピースやスーツが一般的です(ワンピースの場合は肌の露出を抑えます)。寒暖に応じて黒いコートやストッキング等も忘れずに。

服装小物のマナーとしては、光るアクセサリーや派手な装飾は避けます。結婚指輪程度は構いませんが、女性のイヤリングやネックレスは基本つけないか、一連の真珠ネックレス程度に留めます。バッグや靴も黒の革製(光沢の少ないもの)が望ましく、エナメルなど光る素材は避けます。女性はストッキングも黒無地を履きます。お子様もできれば地味な色合いの服装をさせましょう(制服があれば制服でも可)。高校生以上は制服がなければ地味なスーツか黒・紺系の服が無難です。

マナー・作法

四十九日法要当日は、厳粛な雰囲気の中で粛々と行われます。以下に主なマナーをまとめます。

時間厳守・早めの到着

遅刻は厳禁です。開始時刻の15分前には到着し、席についておきましょう。やむを得ず当日欠席・遅刻になる場合は早めに施主へ連絡します。

挨拶

会場に着いたら、まず施主や遺族に一言お悔やみと挨拶を伝えます(「本日はよろしくお願いいたします」「本日は◯◯さんの供養に参りました」など)。大声は出さず、静かに丁寧な言葉遣いを心がけます。

携帯電話

マナーモードに設定するか電源を切っておきます。法要中に音が鳴ることのないよう注意します。

数珠(念珠)の持参

仏式の法要では数珠を持っていきます。焼香や合掌の際に数珠を手にかけて祈ります。持っていない場合は無理に購入しなくても構いませんが、故人や他の参列者から借りられるなら借りましょう。

焼香の作法

僧侶の読経中、合図に従い順番に焼香します。自分の番が来たら静かに立ち、数珠を左手にかけて祭壇の前に進みます。遺影や位牌に一礼して香炉の前に正座(または立礼)し、右手の親指・人差し指・中指で抹香を一つまみつまんで目の高さまで押しいただき、香炉に静かにくべます(宗派によって一回または三回行いますが、迷ったら一回で構いません)。その後両手を合わせて合掌し、静かに一礼して席に戻ります。焼香の順序は施主→親族→その他参列者の順が一般的です。自分の順番が来る前には背筋を伸ばして静かに待機しましょう。他の人の焼香中のおしゃべりは厳禁です。

法要中の姿勢

焼香以外の時間は軽く手を組み膝の上に置いて静かに着席します。僧侶のお経は私語を慎み心の中で故人を偲びながら聞きます。途中で合掌を促されたらそれに従います。小さなお子さんがいる場合、騒ぎ出したら一旦席を外すなど他の方への配慮をしましょう。

服装での注意

上述の喪服着用のほか、宗教的なシンボル(例えばキリスト教の十字架アクセサリー等)はこの場では避けます。香水も強いものは控え、清潔感のある身だしなみで臨みます。

会食でのマナー

法要後のお斎がある場合、席次は施主が上座に、僧侶をご招待する場合は上座へご案内します。乾杯は通常ありませんので、開宴の挨拶として施主がお礼と簡単な献杯の言葉(「それでは皆様、ご一緒に故人〇〇の冥福を祈りつつお食事をお召し上がりください」等)を述べます。食事中も過度にはしゃがず故人の思い出を和やかに語り合う場にしましょう。終わりに施主が「本日はありがとうございました」と締めの挨拶をしてお開きとなります。

以上が基本的なマナーです。難しく構えすぎず、「故人をしのぶ気持ちを大切に、礼儀正しく参加する」ことが何よりです。不安な点は事前に家族やお寺に確認し、落ち着いて当日を迎えてください。

地域や宗派による違い

四十九日の花

日本全国で四十九日法要の習慣は広く共通していますが、地域や仏教宗派による違いもいくつかあります。

日数計算の違い(地域差)

四十九日の日付計算は、「命日を1日目」とするのが一般的です。しかし関西地方を中心に、一部地域では命日の前日を1日目に数える習慣があります。この場合、命日の前日から48日目が四十九日に相当する日となり、日付が1日早まります。例えば関東の計算では命日から49日後が2月18日なら、関西計算では2月17日が四十九日にあたります。地域の慣習によって異なることがありますので、菩提寺や親族年長者に確認してみると安心です。

仏教宗派による違い

多くの仏教宗派(真言宗、浄土宗、曹洞宗など)では、前述したように亡くなってから49日間はこの世とあの世の間をさまよい、49日目に極楽浄土へ行けるか審判が下るという教えを重視しています。しかし浄土真宗だけは考え方が異なります。浄土真宗では「往生即成仏」といって、人は亡くなったらすぐに阿弥陀如来の救いにより仏(仏様)になると考えます。つまり故人は既に成仏しているという前提なので、四十九日法要も「極楽浄土へ行けるよう祈る場」ではなく、仏となった故人への感謝を捧げ、仏縁を再確認する場と位置付けられます。浄土真宗ではお香典の表書きも初めから「御仏前」を使うなど(他宗は忌明け後に御仏前)、さまざまな点で違いがあります。ただし実際の法要の進め方そのもの(読経や焼香の流れ)は大きく変わりません。

その他の宗教

仏教以外の宗教では四十九日法要と同じものはありませんが、似たような節目の儀式があります。例えば神道では前述のとおり50日目に「五十日祭」を行い、その後清祓(きよはらい)という儀式を経て忌明けとします。またキリスト教(プロテスタント)では昇天記念日召天記念日として亡くなってから1ヶ月目や納骨時に記念式を行うことがあります(カトリックでは死後30日目のミサを行う習慣も)。いずれの場合も、故人を追悼し区切りをつけるという意味合いは共通しています。

宗派や地域の違いについては「迷ったら菩提寺や詳しい方に聞く」のが一番です。現代では核家族化で宗教儀礼が簡略化されがちですが、基本的な考え方は共通していますので、大きく心配しすぎる必要はありません。

よくある質問やトラブル、注意点

最後に、四十九日法要に関してよく寄せられる質問起こりやすいトラブル、注意すべきポイントをQ&A形式でまとめます。

四十九日法要は命日からちょうど49日目に行わないといけませんか?

厳密には49日目が望ましいですが、平日で親族が集まれない場合は前の週末に繰り上げて行って構いません。大切なのは49日目までに忌明け法要を行うことです。49日目を過ぎてから行うのは避けましょう。もしどうしても遅れる場合は菩提寺の住職に相談してください。


法要の日程が早まった場合、香典袋の表書き(御霊前・御仏前)はどうすれば?

四十九日法要では、表書きは「御仏前」と書きます。49日目より前倒しで行う場合でも忌明け法要であることに変わりはないため、「御仏前」で問題ありません(他に「御供物料」「御香料」などでも可)。香典袋の水引は黒白結び切り(黄白の地域もあり)で、濃い墨で書いて大丈夫です。葬儀・通夜では急な悲しみで墨が薄くなったとの意味から薄墨を使いましたが、忌明けでは通常の墨で構いません。


四十九日法要に招かれたら香典はいくら包むべき?

参列者として持参する香典の金額は故人との関係性によりますが、5,000円~1万円程度が一つの目安です(夫婦で出席する場合は2人で1万円程度など)。兄弟姉妹など近親者はもう少し多め(1万~3万円)を包むこともあります。香典袋には上記のとおり「御仏前」と書きます。四十九日法要では既に葬儀で香典を渡している場合も多いので、「お気持ち程度」で問題ありません。香典を辞退すると案内されている場合は無理に持参せず、御供物(お花や果物など)を送るなど気持ちを表す方法もあります。


香典返しはいつ渡す?葬儀のとき渡せなかったけど…

香典返しをまだお渡ししていない場合、四十九日法要のタイミングで贈るのが一般的です。法要に参列された方にはその場で引き出物として品物を手渡し、葬儀に来て香典を頂いたが法要には来られない方へは後日郵送で送ります。遅くとも忌明けから1ヶ月以内には届くように手配しましょう。「喪が明けた報告」とお礼を兼ねて、挨拶状を添えて発送すると丁寧です。


当日、僧侶に渡すお布施のタイミングや渡し方は?

お布施は読経など法要がすべて終わり、僧侶が退場・控室に戻られる前に施主がお声がけして渡します。タイミングとしては参列者への挨拶前挨拶後すぐが多いです。袱紗(ふくさ)に包んだお布施の封筒を切手盆などに載せ、「本日はありがとうございました。どうぞお納めください。」など一言添えて差し出します。僧侶は「ありがとうございます」と受け取られるので、一礼して失礼します。また、お車代や御膳料を別途渡す場合も、お布施と一緒にまとめて渡して構いません(封筒は別々に)。くれぐれも中身が見えたり失礼のないよう、丁寧に渡しましょう。


お墓がまだ用意できていません。四十九日までに納骨しないとダメ?

必ずしも四十九日までに納骨しなければならないわけではありません。現代ではお墓の準備に時間がかかる場合や、遠方で日程調整が難しい場合もあります。忌明け法要と納骨式は別日に行っても問題ありません。最近は一周忌まで手元に遺骨を安置し、後日納骨するケースもあります。ただし仏教の考え方では、故人が極楽浄土へ旅立つ49日目にお墓に納めてあげるのが区切りとして望ましいともされます。お墓が間に合わない場合は、菩提寺や霊園に相談し、それまでは自宅の仏壇で丁重に遺骨をお祀りしましょう。


法要に子供を連れて行ってもいい?

基本的に問題ありません。四十九日法要は家族の行事でもありますので、小さなお子さんも一緒に参列して大丈夫です。ただし、式の最中に騒がないよう配慮は必要です。お気に入りのおもちゃや静かに遊べるものを持参する、途中でぐずったら一旦席を外す、など工夫しましょう。服装もなるべく派手にならないようにします(男の子なら白シャツに黒系ズボン、女の子なら地味めのワンピースなど)。周囲も生暖かく見守ってくれるとは思いますが、長時間に飽きてしまう年齢なら無理に列席させず、親御さんだけ交代で参列するなど柔軟に対応しましょう。


四十九日法要に欠席するときはどうすれば?

招かれたもののやむを得ず欠席する場合は、できるだけ早めに施主へ電話などでお詫びと不参の連絡をします。その際、「後日改めてお焼香に伺わせてください」など伝えると丁寧です。欠席の場合でも、お香典や供花などを送ることで弔意を示すことができます。香典を現金書留で送り、お手紙にお詫びと弔意を書くと良いでしょう。後日都合がつけば、故人の仏壇にお参りさせてもらう機会をお願いしても構いません。


これ以外にも不安な点はあるかもしれません。地域や寺院のしきたりで細部が異なることもありますので、心配なことは事前に確認するのが一番です。四十九日法要は故人を想う気持ちで行う大切な行事ですから、あまり神経質になりすぎず、落ち着いて臨むことが何よりでしょう。

チェックリスト(四十九日法要の準備)

最後に、四十九日法要の準備チェックリストを掲載します。準備すべきことを一覧でまとめましたので、計画の参考にしてください。

  • 日程の決定: 命日から数えて49日目を確認する(平日なら前倒しで直近週末に設定)。菩提寺と日程調整する。

  • 会場の手配: 寺院で行う場合は本堂使用の予約確認。自宅の場合は祭壇スペースを確保。外部会場を使うなら早めに予約。

  • 僧侶への依頼: 菩提寺の住職または僧侶派遣サービスに依頼。日時・場所・内容を連絡し、読経と法話のお願いをする。戒名軸や過去帳など宗派で必要なものも確認。

  • 本位牌の準備: 仮位牌に代わる本位牌を手配。戒名の彫刻依頼(または法名軸の用意)。法要までに間に合うよう発注。

  • 納骨の準備: お墓の確認(墓石の開眼供養や埋葬許可証の手続き)。納骨式を同日行う場合は霊園にも日時を連絡。納骨用品(骨壺カバー、骨壺抱える風呂敷等)の準備。

  • お布施の用意: 金額3~5万円を目安に準備。白封筒に入れ表書き「お布施」、裏に施主名記入。袱紗に包んで当日持参。お車代・御膳料も必要なら別封筒で用意(各5,000~1万円程度)。

  • 供物・仏花の準備: 当日祭壇に供える生花(白を基調に)を手配。果物や故人の好物のお菓子など供物を用意。お茶・お酒など供える場合は前日までに準備。

  • 香典返しの手配: 品物選定(予算は香典の半額めど)。カタログギフト等も検討。熨斗は「志」、挨拶状の文面作成。法要当日手渡し分と郵送分に分けて準備。

  • 引き出物の準備: 当日持ち帰り用の返礼品を人数分用意。香典返し兼用の場合は一人一包ずつ。のし表書き「志」、施主名。手提げ袋も用意。

  • 会食(お斎)の手配: 店や仕出し料理の予約。出席者人数の確定。僧侶を招く場合は席次やお迎えの段取り。キャンセル規定確認。コロナ対策も留意。

  • 案内状・連絡: 親族や関係者へ日時・場所を案内。遠方者には交通手段や宿泊案内も配慮。香典辞退の場合はその旨記載。返信状況の管理。

  • 当日の持ち物チェック: 遺影写真、白木位牌・本位牌、骨壺、数珠、香炉・線香・マッチ、焼香用抹香、蝋燭・燭台、卓上ライター、受付簿(必要なら)、筆記用具、予備の香典袋や袱紗、ティッシュ等。

以上のチェックリストを活用していただければ、四十九日法要の準備もスムーズに進むでしょう。不明点は都度周囲に相談しつつ、心を込めて故人の四十九日を迎えてください。大切なのは形式以上に故人への想いを込めることです。準備を整えて当日を迎えれば、きっと滞りなく法要を執り行えることでしょう。ご家族皆様にとって、四十九日が穏やかで意義深い時間となりますように。

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