インターネットを中心に葬儀仲介サービスを提供する「よりそうお葬式」と「イオンのお葬式」。
両サービスの特徴・比較ポイントについて紹介しています。
前回の記事では「直葬」・「火葬式」の価格・プラン内容について比較をしました。
お値打ちなのは?「よりそうお葬式」と「イオンのお葬式」を比較①(直葬・火葬式編)
本記事では「一日葬」や「二日葬」などの、お通夜や告別式を執り行うプランについて比較・解説を行います。加えて、プラン価格・内容以外に着目するべきポイントも解説していますので、最後までご覧ください。
目次
プラン価格と内容の比較
それでは早速、両社のプラン比較に進みます。
プラン名称と葬儀形式について
比較の前に、各社のプラン名称と構成について整理します。冒頭で「お通夜や告別式を執り行うプラン」と記載したように、各社が掲げるプラン名と内容が同一ではないため、比較する対象を整理する必要があります。
例えば、各仲介サービスのプラン名を見ても打ち出し方に微妙な差があります。仲介サービスの最大手「小さなお葬式」も加えてグループ化すると、下記のように分類できます。
よりそうお葬式 | イオンのお葬式 | 小さなお葬式 | |
直葬・火葬式プラン (=お通夜・告別式なしプラン) |
・よりそう火葬式 ①シンプルプラン ②面会プラン ③自宅安置プラン その他派生プラン |
・シンプル火葬プラン ・直葬プラン ・火葬式 |
・小さなお別れ葬 ・小さな火葬式 |
お通夜・告別式ありプラン | ・よりそう家族葬 ①一日プラン ②二日プラン ③一般葬プラン その他派生プラン |
・一日葬 ・家族葬 ・一般葬 |
・小さな一日葬 ・小さな家族葬 ・小さな一般葬 |
「よりそうお葬式」のみ、基本的な考え方が他社と異なります。「火葬式」と「家族葬」が基本の枠組みとして存在し、細かい派生プランが枝分かれしているイメージです。対して、「イオンのお葬式」と「小さなお葬式」は各プランが並列に配置されています。
家族葬を比較する際には「よりそうお葬式」の考え方が最も分かりやすいと思います。直接サイト上に言及はありませんが、「イオンのお葬式」も「小さなお葬式」も「一日葬」は「親しい人だけで」または「親しい人と」と記載されていることから、「家族葬」を想定したプランだということが分かります。名称の違いはありますが、比較検討の際には各サービスを下記のように整理すると分かりやすいでしょう。
日数:1日(告別式のみ) | 日数:2日(通夜・告別式) | |
参列者(近親者のみ) | ・よりそう家族葬 一日プラン ・イオンのお葬式 一日葬 ・小さなお葬式 小さな一日葬 |
・よりそう家族葬 二日プラン ・イオンのお葬式 家族葬 ・小さなお葬式 小さな家族葬 |
参列者(近所の方や会社の方なども含む=一般の方も参列) | ー | ・よりそう家族葬 一般葬 ・イオンのお葬式 一般葬 ・小さな一般葬 |
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一日プラン/一日葬の比較
まずは、通夜を行わず告別式のみを執り行うプランの比較です。両者が共通の物品やサービスを提供している内容は「共通のサービス」としてグループ化し、異なる点は「差分」と表記しています。
プラン名 | よりそう家族葬 一日プラン | イオンのお葬式 一日葬 |
通常価格(税込) | ¥330,000 | ¥357,500 |
割引適用後の最低価格(税込) | ¥297,000 | ¥324,500 |
参列者目安 | 1〜30名程度 | 5〜30名程度 |
共通のサービス | ・寝台車(50kmまで×3) ・預かり安置/ドライアイス(3日分) ・枕飾り一式 ・手続き代行 ・棺一式 ・納棺 ・仏衣一式 ・生花祭壇 ※細かいサイズの違い有 ・遺影写真(大・小) ・焼香用具 ・仏具一式 ・運営スタッフ ・付添い安置(告別式前日) ・収骨 ・骨壺・骨箱 ・後飾り祭壇 |
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差分①式場利用料 | ¥25,000(税込)まで | ¥27,500(税込)まで |
差分②会葬礼状 | 30枚 | 50枚 |
差分③御礼のお手紙 | なし | 50枚 |
差分④式場看板 | なし | あり |
差分⑤生花アレンジ | なし | あり |
差分⑥お別れ演出 | ・ラストメッセージ ・お花入れ ・メモリアルコーナー ・遺影花飾り |
お別れの儀式(出棺前) |
注意事項 | ※火葬料は含まず | ※火葬料は含まず |
共通する箇所が多く、決め手になるような大きな差は見受けられない印象です。
差分について着目すると、会葬礼状やお手紙等の枚数の差は、やや「イオンのお葬式」に軍配が上がります。しかし、参列される人数によっては、記載の数ほど会葬礼状などが必要無い場合もあるため、プランに含まれているから必ずしもお値打ちとは限りません。
反対に「お別れ演出」に関しては「よりそう」が充実しているように見えますが、こちらもメッセージを記載する紙や思い出の品を飾る場所の確保はコストに大きく影響しない内容ですし、内容もそこまで大きく変わらないと考えていいでしょう。
唯一コストパフォーマンスに影響する点があるとすれば、差分⑤で挙げた生花アレンジが「イオンのお葬式」に含まれている点ですが、担当する葬儀社によって内容に差が出る可能性も高く、決め手になるほどの特徴とは言えないでしょう。
したがって、価格的なメリットを見出す場合は「よりそうお葬式」を、プラン内容の手厚さを重要視する場合や、参列者が多くなる場合は「イオンのお葬式」を選択するのが良いと考えられます。
二日プラン/二日葬の比較
続いて、「通夜・告別式」を執り行うプランについて比較します。まずはこれまでと同様に、両サービスの比較表をご覧ください。
プラン名 | よりそう家族葬 二日プラン | イオンのお葬式 家族葬 |
通常価格(税込) | ¥438,900 | ¥481,800 |
割引適用後の最低価格(税込) | ¥405,900 | ¥437,800 |
参列者目安 | 1〜30名程度 | 5〜30名程度 |
共通のサービス | ・寝台車(①お迎え先〜安置場所 ②安置場所〜斎場) ・預かり安置/ドライアイス(4日分) ・枕飾り一式 ・手続き代行 ・棺一式 ・納棺 ・仏衣一式 ・生花祭壇 ※細かいサイズの違い有 ・遺影写真(大・小) ・焼香用具 ・仏具一式 ・運営スタッフ ・付添い安置(告別式前日) ・受付セット ・収骨 ・骨壺・骨箱 ・後飾り祭壇 |
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差分①式場利用料 | ¥50,000(税込)まで | ¥55,000(税込)まで |
差分②会葬礼状 | 30枚 | 50枚 |
差分③御礼のお手紙 | なし | 50枚 |
差分④式場看板 | なし | あり |
差分⑤生花アレンジ | なし | あり |
差分⑥お別れ演出 | ・ラストメッセージ ・お花入れ ・メモリアルコーナー ・遺影花飾り |
お別れの儀式(お通夜) お別れの儀式(出棺前) |
差分⑦斎場〜火葬場までの搬送 | 寝台車(50kmまで) | 霊柩車(国産車)(50kmまで) |
注意事項 | ※火葬料は含まず | ※火葬料は含まず |
大まかなプランの骨格は「一日プラン」「一日葬」と同様です。2日間の葬儀運営に必要な資材や資源が追加となる分の料金が上乗せになった程度です。
強いて言うならば、「イオンのお葬式」には告別式後に故人を搬送する車について「霊柩車」と指定がある点です。「寝台車」と「霊柩車」の細かな違いに関する解説は省略しますが、「火葬場までの搬送には専用の車を使うように。」という指定があるということです。故人の葬送に関して格式を重んじる場合、霊柩車がプランに含まれている点はポイントが高いと言えるでしょう。
一方、一日葬同様に支払額そのものを比較する場合には、プラン内容に決定的な大きな差が無いことから「よりそうお葬式」の選択が相応しいと言えます。
→ よりそうお葬式の公式サイトはこちら
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価格・プラン内容以外の比較ポイントは?
これまで、両サービスの価格やプラン内容について比較をしました。細かな違いはあれど、決定打になるような要素を見出すのは難しいと感じた方も多いと思います。また、仲介サービスの特性上、斎場の設備やスタッフ等は委託先の葬儀社によって大きく異なるため、価格やプラン内容以外で知っておきたい比較の観点を補足します。
よりそうお葬式 (株式会社よりそう) |
イオンのお葬式 (株式会社イオンライフ) |
|
1.割引制度 | ・資料請求割 ・あんしん準備シート割 ・事前割 |
・資料請求割引 ・そなえ割 |
2.品質(社員教育) | 大手企業経験者が統括 | グリーフサポート研修 |
3.品質(加盟店管理) | 各種フィードバック・表彰制度 | アンケート評価重視 |
4.トータルサポート | 僧侶手配サービスなど | 終活全般・対面相談も可 |
5.ブランド力 | テレビCMで認知拡大 | 大手流通グループが経営 |
1.割引制度
これまでのプラン比較の際に、通常価格と割引額が最大に適用された価格を記載しました。割引を受けるためには、各社のサービスへ事前登録が必要です。登録以降、経過年数に応じて割引額が引き上がっていく仕組みが採用されています。
各プランに最大の割引額を適用させるには、登録から2年以上経過している必要があります。両サービス共に、入会金・年会費等は無料となっていますので、将来に備えて葬儀の情報収集を早いタイミングから始めたい方は、お得な割引を受けられる「事前割」や「そなえ割」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
※割引制度は加入後、各社の価格変更などに伴い内容が変更になる可能性があります。加入したサービスの変更内容は、最新情報を継続的に確認するようにしましょう。
2.品質(社員教育)
葬儀仲介サービスは多くの場合、非対面でコールセンターのスタッフと電話で相談をすることになります。中には「価格は少し高いけれど、スタッフの対応が良かった」という理由でサービスを決定する方も少なくありません。そのため、各社ともにコールセンタースタッフの教育には力を入れています。深い悲しみの中にいるお客様に対し、葬儀社と連携を取りながら葬儀プランや依頼先の確定まで伴走するスタッフは高い品質を求められます。
両サービス共に、スタッフの教育に力を入れています。イオンのお葬式スタッフはグリーフケア(死別の悲しみに寄り添い、立ち直れるように支援すること)の専門家による研修制度があります。一方、よりそうはコールセンター業務や人材コンサルティングに精通した役員がコールセンターを統括し、高い品質を維持しています。担当者との相性にも左右されますが、コールセンターの対応品質を比べてみるのもサービス選びの大切な要素です。
3.品質(加盟店管理)
葬儀仲介サイトを利用する上で最も大切な要素は、各サービスに加盟している葬儀社の施行品質です。よりそうやイオンで受けた依頼を全国の加盟店に委託する仕組みになっているため、ある種のマッチングと言っても過言ではありません。各社は加盟店に対する品質水準を高めるため、さまざまな方法で働きかけを行います。
よりそうは顧客アンケート結果を一定期間集計の後、お客様のコメントと共に加盟店へフィードバックしたり、品質の高い加盟店を表彰するなどの取り組みを行っています。一方、イオンも年に一回、加盟店向けの研修を実施したり、顧客アンケートの結果に一定の基準を定め、依頼先の割り振りに反映させるなど厳格な加盟店管理を実施しています。
各社サイト上のアンケート結果や表彰バッジ等の表示をもとに、評価の高い葬儀社へを指名して依頼することもお薦めです。
4.トータルサポート
お亡くなり前後の手続きや物品の購入は、できるだけ一つの窓口で完結できると楽ですし安心という方も多いのではないでしょうか。その点においては、ライフエンディング・終活領域全体を、企業としてサポートしているイオンライフが心強いと言えるでしょう。
イオンライフの取り組みは、これまでに解説した「イオンのお葬式」の運営に留まらず、生前領域のサポートや遺品整理等のアフターサポートまで充実したラインナップを誇ります。全国各地のイオンショッピングセンターなどを活用した終活セミナーで、対面で相談ができる点も強みと言えるでしょう。
よりそうも僧侶手配サービスや葬儀後の相続サポートなど、包括的な顧客支援を打ち出していますが、イオンライフと比較すると守備範囲が葬儀周りに留まっており、伸びしろが多い印象です。葬儀前後に生じるさまざまなお困りごとに応えてもらえるかどうかも、サービス選びの際の重要な観点です。
5.ブランド力
実は葬儀社や仲介サービスを選ぶ際、意外と重要になるのが依頼先のブランド力です。特に家族葬などで、家族や親族に「どのサービスを利用するのか」を説明する際、知名度や安心感が説得材料になるからです。
よりそうお葬式は、吉谷彩子さんらが出演するCMがキー局のテレビ番組でも放映されていることから、幅広い認知を獲得し始めています。一方、イオンのお葬式も、誰もが知る流通業の最大手イオングループの運営となり、申し分のない知名度です。
もちろん、知名度だけでサービスの品質は図れません。ただ、いざというときの信用力が依頼先を決める際の重要な要素となる場合もあります。その点も踏まえ、家族や親族と協議することをお薦めします。
まとめ
プラン別・観点別に「よりそうお葬式」と「イオンのお葬式」の比較・解説を行いました。サービスを選ぶ際、何を重要視するのかにもよりますが、プラン価格・内容や品質を見比べながら、納得のいくサービス・プラン選びをすることが大切です。また、いつか訪れるお別れのタイミングに備え、お得な割引が受けられる事前相談や事前登録をすることもお薦めします。
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