目次
お彼岸のお供え物とは?基本の考え方
春と秋のお彼岸には、お墓参りや仏壇へのお供えでご先祖様を供養するのが習わしです。ただ、おはぎとぼたもちの使い分けや、のし紙の表書き、金額の目安となると、判断に迷う方が少なくありません。お供え物の選び方・定番品・仏壇での作法・のし紙の書き方・金額の目安まで詳しく見ていきましょう。
お彼岸の時期はいつ?春彼岸と秋彼岸
お彼岸は年に2回あります。それぞれの時期を確認しておきましょう。
| お彼岸 | 時期 | 期間 |
|---|---|---|
| 春彼岸 | 春分の日(3月20日頃)を中日とした7日間 | 3月17日〜23日頃 |
| 秋彼岸 | 秋分の日(9月22日頃)を中日とした7日間 | 9月19日〜25日頃 |
お彼岸の初日を「彼岸入り(ひがんいり)」、最終日を「彼岸明け(ひがんあけ)」と呼びます。中日(ちゅうにち)にお墓参りをするのが最も一般的ですが、期間中であればいつ訪れても構いません。
お彼岸のお供え物の定番
お彼岸のお供え物として定番のものを紹介します。
おはぎ・ぼたもち
お彼岸のお供えとして最も代表的なのが、おはぎとぼたもちです。実はこの2つは基本的に同じものですが、季節によって呼び名が変わります。
| 名称 | 季節 | 由来 |
|---|---|---|
| ぼたもち(牡丹餅) | 春彼岸 | 春に咲く「牡丹(ぼたん)」の花に見立てて名づけられた |
| おはぎ(御萩) | 秋彼岸 | 秋に咲く「萩(はぎ)」の花に見立てて名づけられた |
小豆の赤い色には邪気を払う力があると古くから信じられており、お彼岸にお供えする風習が生まれたとされています。
その他の定番のお供え物
- お菓子:落雁(らくがん)、まんじゅう、ようかん、せんべいなど和菓子が一般的
- 果物:りんご、みかん、ぶどう、梨など季節の果物
- お花:菊、カーネーション、りんどうなど。白や淡い色が基本
- 線香・ろうそく:仏壇用の消耗品として実用的
- 飲料:故人が好きだったお茶、ジュース、ビールなど
仏壇へのお供えの作法
自宅の仏壇にお供え物をする際の基本的な作法を解説します。
お供えの基本「五供(ごく)」
仏壇へのお供えの基本は「五供」と呼ばれる5つのお供え物です。
| 五供 | 具体例 | 意味 |
|---|---|---|
| 香(こう) | 線香 | 心身を清める |
| 花(はな) | 仏花 | 仏様に美しさを捧げる |
| 灯燭(とうしょく) | ろうそく | 仏様の智慧の光を表す |
| 浄水(じょうすい) | 水またはお茶 | 心を清らかにする |
| 飲食(おんじき) | ご飯・お菓子・果物 | 感謝の気持ちを捧げる |
お供えの置き方
- お供え物は仏壇の中段または下段に置く
- 半紙や懐紙を敷いた上に載せる
- 果物は高坏(たかつき)や皿に盛る
- お菓子は包装のまま置いてもよいが、箱入りの場合はふたを開けるか、取り出して供える
- お供え物の正面が自分(お参りする人)側を向くように置く
お供え後の扱い
お供えした食べ物は、お彼岸が過ぎたら「お下がり」として家族でいただくのが基本です。仏様にお供えしたものをいただくことは供養の一環であり、粗末にするほうが失礼にあたります。傷みやすいものは早めに下げましょう。
お彼岸のお供えに使うのし紙の書き方
お彼岸のお供え物を他家に贈る場合は、のし紙(掛け紙)をかけるのがマナーです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表書き | 「御供」「御供物」「御仏前」 |
| 水引 | 黒白または双銀の結び切り(関西は黄白) |
| 名前 | 贈り主のフルネーム |
| のしの種類 | 外のし(品物の上に掛ける)が一般的 |
注意:「のし」は付けない
弔事用の掛け紙には「のし飾り(のしあわび)」は付きません。慶事用ののし紙と間違えないよう注意しましょう。正確には「掛け紙」と呼びますが、一般的に「のし紙」と表現されることが多いです。
お彼岸のお供え物の金額の目安
お彼岸のお供え物を購入する際の金額の目安を紹介します。
| お供え先 | 金額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 自宅の仏壇 | 1,000〜3,000円 | おはぎ・お花・果物など |
| 実家・義実家 | 2,000〜5,000円 | お菓子の詰め合わせなど |
| 知人・友人宅 | 3,000〜5,000円 | 初彼岸は多めに用意する場合も |
| お寺(彼岸会) | 3,000〜10,000円 | お布施として包む |
金額は気持ちの問題ですので、あまり高額にする必要はありません。相手に気を遣わせない程度の金額が適切です。
お供え物の代わりに現金を包む場合
お供え物の代わりに現金を包む場合は、不祝儀袋に入れて渡します。表書きは「御仏前」「御供物料」とします。金額の目安は3,000〜5,000円程度です。
お供え物を贈る場合の注意点
他家にお彼岸のお供え物を贈る場合は、以下の点に注意しましょう。
贈る時期
お彼岸の期間中(7日間)に届くように手配します。彼岸入りの前日〜中日までに届くのが理想的です。直接訪問する場合は、事前に連絡を入れてから伺いましょう。
避けるべきお供え物
- 日持ちしないもの:生菓子、生花以外の生もの
- 殺生を連想させるもの:肉・魚介類
- 香りが強すぎるもの:バラなどの強い香りの花
- トゲのある花:バラ、アザミなど(ただし近年は許容される傾向も)
- 赤い花:血を連想させるため避ける(ただしカーネーションは可)
配送で贈る場合
遠方の場合は、百貨店やオンラインショップから直接配送してもらうこともできます。その場合は、挨拶状やメッセージカードを添えると丁寧です。のし紙は「内のし」にすると配送時に破れにくくなります。
お彼岸のお供えに関するよくある質問(FAQ)
Q. お彼岸のお供え物は毎年必要?
A. 自宅の仏壇へのお供えは毎年行うのが一般的です。他家への贈り物は、初彼岸(亡くなって最初のお彼岸)は必ず贈り、その後は関係性に応じて判断して構いません。毎年贈る方もいれば、数年で控える方もいます。
Q. お供えに洋菓子を選んでもいい?
A. はい、洋菓子でも問題ありません。クッキーやフィナンシェ、バウムクーヘンなど日持ちする焼き菓子は近年人気があります。ただし、和菓子のほうがより伝統的で、年配の方には好まれる傾向があります。
Q. 初彼岸(はつひがん)は特別にすべき?
A. 初彼岸とは、故人が亡くなって初めて迎えるお彼岸のことです。通常のお彼岸よりも丁寧にお供えし、お墓参りをするのが通例です。親族が集まって食事をすることもあります。お供え物も通常より少し多めに用意するとよいでしょう。
Q. お彼岸のお供え物をいただいたらお返しは必要?
A. お彼岸のお供え物に対するお返しは、基本的には不要です。次回のお彼岸やお盆の際にお供え物を贈り返す程度で十分です。いただいた際に丁寧にお礼を伝えましょう。電話やお礼状で感謝の気持ちを伝えるのが望ましいです。
Q. お墓にお供えしたものは持ち帰るべき?
A. お墓にお供えした食べ物は、お参り後に持ち帰るのがマナーです。カラスや動物に荒らされ、お墓が汚れる原因になります。お花は供えたまま帰って構いませんが、墓地のルールに従いましょう。
まとめ
お彼岸のお供え物について、この記事のポイントをまとめます。
- 時期:春彼岸は3月、秋彼岸は9月の春分の日・秋分の日を中心とした7日間
- 定番のお供え物:おはぎ(秋)・ぼたもち(春)・お菓子・果物・お花・線香
- おはぎとぼたもちの違い:同じもので、季節によって呼び名が変わる
- 仏壇へのお供え:「五供」を基本に、半紙を敷いて中段または下段に置く
- のし紙:表書きは「御供」、水引は黒白の結び切り(関西は黄白)
- 金額の目安:自宅用は1,000〜3,000円、他家へ贈る場合は3,000〜5,000円
- お供え後:「お下がり」として家族でいただく。お墓のお供えは持ち帰る
実際に筆を執る前に、一度練習用の紙で試し書きしておくと、本番で失敗しにくくなります。
お彼岸は、ご先祖様に感謝の気持ちを伝える大切な行事です。特別なことをしなくても、お墓参りをして手を合わせ、お供え物を用意するだけで十分な供養になります。
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