お彼岸とは、春分の日と秋分の日を中日として前後3日ずつ、合計7日間にわたって行われる日本の伝統的な仏教行事です。春分の日（3月頃）と秋分の日（9月頃）をそれぞれ 春のお彼岸・秋のお彼岸 と呼びます。お彼岸の期間中は、ご先祖様や故人の供養を行い、家族でお墓参りや仏壇参りをするのが一般的です。また、お彼岸は季節の節目でもあり、昔から「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、春のお彼岸を過ぎると寒さが和らぎ、秋のお彼岸を過ぎると夏の暑さも落ち着くといわれます。お彼岸は日本独自の風習であり、宗教に詳しくない方でも一度は耳にしたことがあるでしょう。
目次
お彼岸の由来と仏教的な意味
お彼岸の語源は古代インドのサンスクリット語 「パーラミター（波羅蜜多）」 に由来します。この言葉は漢訳で「到彼岸」と訳され、「彼岸に至る」という意味になります。彼岸（ひがん）とは仏教でいう悟りの世界、すなわち極楽浄土などご先祖様がいる「あの世」のことです。一方、私たちが暮らす欲や迷いに満ちた現世は 此岸＝「こちらの岸」と呼ばれます。お彼岸とは、この此岸から彼岸へと渡る（悟りの境地に到達する）ことを願う仏教の教えが元になっています。
特に浄土宗・浄土真宗などの浄土思想では、西方の遥か彼方に極楽浄土（彼岸の世界）があると信じられてきました。太陽が真東から昇り真西に沈む春分・秋分の日は、此岸と彼岸が最も通じやすい時期と考えられ、ご先祖様への思いが届きやすい日とされています。このため、日本では古くから春分・秋分にご先祖供養を行う習慣が生まれ、現在の「お彼岸」の行事へと発展しました。また日本にはもともと、太陽や自然、祖先神を敬う 「日願」 と呼ばれる信仰があり、農作物を育てる太陽や先祖に感謝を捧げる風習がありました。仏教伝来後、この日願信仰と仏教の彼岸の思想が結びつき、「先祖供養をしつつ自分自身も仏道修行に励む期間」としてのお彼岸行事が成立したとされています。
春のお彼岸と秋のお彼岸の違い
春彼岸と秋彼岸の違いは基本的に時期と呼び名だけで、行う内容に大きな差はありません。春のお彼岸は3月21日頃（春分の日）を中心に行われ、秋のお彼岸は9月23日頃（秋分の日）を中心に行われます。それぞれ春分の日は「自然を称え、生物を慈しむ日」、秋分の日は「先祖を敬い亡くなった人々を偲ぶ日」として国民の祝日に定められています。ただし、多くのご家庭では春秋どちらのお彼岸でも先祖供養を行う点では同じです。
季節的な違いとして、春彼岸は冬の寒さが和らぎ始める頃、秋彼岸は夏の暑さが落ち着く頃に当たります。そのため「暑さ寒さも彼岸まで」ということわざにもあるように、春彼岸・秋彼岸はいずれも過ごしやすい気候となり、お墓参りに適したタイミングと言えます。実際、普段あまりお墓参りに行けない人も「お盆とお彼岸だけはお墓参りする」ということが多く、お彼岸は大切な先祖供養の機会となっています。
また、春と秋で異なる習慣として有名なのがお供えのお菓子の呼び名です。お彼岸のお供え物として食べられるあずき餡（あん）で包んだ餅菓子は、春は「牡丹餅」、秋は「お萩」と呼び分けられます。これはそれぞれの季節の花である牡丹（春）と萩（秋）にちなむ名称で、中身は同じものです。ちなみに夏は「夜船」、冬は「北窓」と呼ぶ地域もあります。このように名前は違いますが、いずれもご先祖様への供養の菓子として江戸時代頃から広まった習慣です（小豆の赤色には魔除けの力があると信じられ、砂糖が貴重だった時代に甘いお菓子を供えることで祖先への感謝と家族円満を祈願したとも言われます）。
お彼岸はお盆とどう違う？
同じ先祖供養の行事であるお盆とお彼岸は混同されがちですが、意味合いが異なります。お彼岸が「此岸（この世）にいる私たちが、彼岸（あの世）のご先祖に思いを寄せ、感謝を伝える期間」であるのに対し、お盆は「彼岸のご先祖が此岸に戻ってこられるのを私たちが迎え供養する期間」です。つまり、お彼岸は此岸から彼岸へ働きかける行事で、お盆は彼岸から此岸へご先祖様を迎える行事と言えます。いずれもお墓参りをする点では共通していますが、こうした意味の違いを知っておくと良いでしょう。
お彼岸の過ごし方と供養の方法
では、お彼岸の期間中に具体的に何をすればいいのでしょうか。【お彼岸 供養 方法】として一般的なのは、「お墓参り」「仏壇のお参り・お供え」「寺院での彼岸会への参加」の3つです。それに加え、お彼岸は家族で過ごす大切な時間でもあります。以下に、お彼岸の代表的な過ごし方・供養の方法を順にご紹介します。
お墓参り
まずお彼岸と言えばお墓参りです。春分・秋分の中日を中心に、ご家族揃ってお墓掃除とお墓参りに出かけましょう。日程に厳密な決まりはありませんが、やはりお彼岸の中日（春分の日・秋分の日）に行くのが最適とされています。気候も穏やかな時期ですので、お墓参り日和といえるでしょう。普段なかなかお墓参りに行けない方も、この機会に故郷の墓地に足を運び、ご先祖様に近況を報告したり手を合わせたりしてはいかがでしょうか。
お墓参りの手順は以下のとおりです。
1．墓所の掃除
墓石や周辺の雑草・落ち葉を取り除きます。古いお花や枯れた供花が残っていれば片付け、柔らかい布やスポンジで墓石を水洗いして汚れを落としましょう。水鉢や線香立て、花立てなどの仏具も取り外して洗い、墓石に付いた水気は乾いた布で拭き取ります。
2．お供え
お墓にきれいな水を供え、生花やお供え物を飾り、線香をあげます。花立てには季節の花や故人の好きだった花を活け、線香に火を灯して手向けます。供え物（果物やお菓子等）も忘れずに供えましょう。
3．お参り
墓前で合掌し、ご先祖様に感謝と報告の気持ちを伝えてお参りします。墓石より自分の頭が高い位置になる場合は、軽くしゃがんで手を合わせると丁寧です。心の中でお経や念仏を唱えたり、故人との会話をするように語りかけても良いでしょう。
4．後片付
帰る前に供えた食べ物はそのままにせず下げます（屋外に食べ物を放置すると動物が荒らす原因にもなるためです）。使用した線香やロウソクの燃え残り、水桶などの用具も片付けましょう。周囲に出たゴミは持ち帰るか指定のゴミ箱に捨て、お墓を後にします。
お墓参りは以上のように、特別な作法というより基本的な掃除とお参りです。お彼岸だからといって特別なことをする必要はなく、いつも通り心を込めてお参りすれば、ご先祖様もきっと喜んでくださることでしょう。
仏壇の掃除とお仏壇へのお参り
ご自宅に仏壇がある場合は、お彼岸を機に丁寧に掃除をし、仏壇にお参りすることも大切な過ごし方です。お彼岸を迎えるにあたって、まず家の仏壇・仏具を綺麗にお掃除します。飾ってある仏具を一旦外に出し、仏壇内部や周囲の埃をやわらかい布で払拭（ふっしょく）しましょう。細かな彫刻部分も綿棒などで丁寧に埃を取ります。その後、仏具を磨いて元の位置に戻します。仏壇が清潔になったら、新しいお花やお供え物を飾り、ロウソクやお線香を灯して手を合わせます。普段は忙しくてゆっくり仏壇に手を合わせられない方も、お彼岸の時期はご先祖様に日頃の感謝を伝える良い機会です。仏壇の前で家族とともに故人の思い出話をしたり、静かに祈りを捧げたりして過ごしましょう。
お彼岸のお供え物
お彼岸には「お供え」も重要な要素です。一般的なお彼岸の供え物としては、以下のようなものがあります。
おはぎ・ぼたもち
前述のとおり、春は「牡丹餅」、秋は「お萩」と呼ばれるあんころ餅をお供えします。もち米を炊いて作った柔らかいお餅を甘い小豆餡で包んだ和菓子で、ご先祖様にお供えした後は家族でいただくのが習わしです。「おはぎ・ぼたもち」をお彼岸に供える習慣は江戸時代頃から広まったとされ、小豆の赤い色が魔除けになること、また砂糖が貴重だった時代に贅沢なお菓子を供えることで祖先への感謝と家族の安泰を願ったためとも言われます。ほっこりとした甘さのおはぎは、世代を問わず皆に喜ばれる定番の供養菓子ですね。
お花（供花）
墓前や仏壇に供えるお花もお彼岸の定番です。菊やユリなどの仏花がよく用いられますが、必ずしも決まった種類でなければいけないわけではありません。故人が生前好きだった花や季節の花を選んで供えるとよいでしょう。春彼岸なら明るい色のカーネーションやマーガレット、秋彼岸ならリンドウやケイトウなど季節感のある花もおすすめです。ただし、トゲのある花や毒のある花は避けるのがマナーです。例えばバラはトゲがあるため殺生を連想させますし、彼岸花は毒性があるため仏様への供え物にはふさわしくないとされています（彼岸花はお彼岸の頃に真紅の花を咲かせるため名前に「彼岸」が付いていますが、主に墓地の周りに植えられて動物除けとされた背景もあり、供花には向かないのです）。また、香りの強すぎる花も避けましょう。ユリなど花粉が多い花は、花粉がお墓や仏壇を汚す可能性があるので、飾る前に花粉を落としておく配慮も大切です。
果物
季節の果物も人気のお供え物です。お彼岸の時期には果物店にお供え用の果物かごが並ぶこともあります。リンゴやブドウ、メロン、オレンジなど日持ちしやすく彩りの良い果物を選んで供えると良いでしょう。お墓参りの後はその果物を持ち帰って仏壇に改めてお供えし、最後は家族でいただくと無駄がありません。
故人の好物
故人が生前好きだった食べ物や飲み物を供えるのも良い供養になります。ただし、肉や魚など殺生を連想させるものや、仏教では基本的に嗜まないお酒などは避けた方が無難です。どうしても好物がお酒やお肉料理などの場合は、直接それらを供える代わりに、最近ではミニチュアの食べ物模型のロウソクなども販売されています。お寿司やラーメン、ビールにアイスクリームまで、様々な食品サンプル風のキャンドルがありますので、そういったユニークな方法で故人の好物を偲ぶのも現代らしい供養の仕方かもしれません。
寺院の彼岸会への参加
お彼岸の期間中、多くの寺院では「彼岸会」と呼ばれる法要（仏教の追悼法事）が執り行われます。彼岸会では僧侶がお経をあげ、参列者がお焼香をして、ご先祖様や故人の供養を行います。一般的には寺院で複数の檀家や信徒の方々が合同で受ける合同法要の形が多いですが、地域や寺院によっては各家庭ごとに僧侶がお経をあげる個別法要を行う場合もあります。菩提寺（先祖代々のお寺）で彼岸会がある場合は、事前に日時や参加方法を確認し、可能であれば参加するとよいでしょう。僧侶の読経に耳を傾けることで、ご先祖様への感謝の気持ちも一層深まるはずです。
彼岸会など法要に参加する際には、お布施を準備するのがマナーです。お布施とは僧侶への謝礼であり、「読経をしていただきありがとうございます」という感謝の気持ちを金封に包んで渡します。金額に厳密な決まりはありませんが、一般的な相場として寺院での合同法要なら3千円～1万円程度、自宅に来てもらう個別法要なら3～5万円程度が目安とされています（自宅に来てもらう場合は別途御車代として5千～1万円程度を包む習慣もあります）。お布施は白無地の封筒かお布施専用の封筒に入れ、表に「御布施」と書いて渡しましょう。法要に参列する際の服装は、喪服ほど改まらなくてもよいですが、過度にカジュアルすぎない控えめな服装が望ましいです（男性ならスーツやジャケット、女性も地味めの服装が無難です）。静粛にお経を聞き、ご焼香の順番が来たら合掌して一礼し香炉に香をくべます。難しい作法はありませんので、心を込めて手を合わせれば十分です。
お彼岸は心の修行期間でもある？
お彼岸は先祖供養のための行事ですが、実は「自分自身を見つめ直す期間」にも位置づけられています。仏教では、悟りの境地である彼岸に至るために六つの修行徳目「六波羅蜜」を実践することが説かれています。六波羅蜜とは簡単に言うと「六つの善行・徳目」のことで、具体的には 布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧 の六つを指します。それぞれ、「惜しみなく他人に施しをすること」「規律や道徳を守り自分を戒めること」「辛いことがあっても耐え忍ぶこと」「怠けず努力を続けること」「心を静めて冷静さを保つこと」「物事の真理を正しく見極める智慧を持つこと」といった、人として大切な生き方の指針となる徳目です。
「修行」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、六波羅蜜に照らして日々の生活を少し良くする心がけをするだけでも立派な実践です。例えば「人に親切にしよう」「困っている人がいたら手助けしよう」「約束やルールを守ろう」「途中で投げ出さず頑張ってみよう」など、些細なことで構いません。お彼岸の一週間を「善い行い強化週間」ととらえて、一日一善を目標に過ごしてみるのも良いでしょう。実際、京都のあるお寺（浄土宗 知恩院）では僧侶の方が「お彼岸はご先祖様に感謝し善い行いをする期間」として、誰でもできる六波羅蜜の実践（一日一善リスト）を提案しています。お彼岸は命をつないでくれた先祖へ感謝を捧げるとともに、自分自身の生き方を見つめ直し、よりよく生きるための期間でもあるのです。
現代的なお彼岸の過ごし方
昔に比べると、現代ではライフスタイルの変化によりお彼岸の過ごし方も多様化しています。核家族化や都市への移住で「先祖のお墓が遠方にあって行けない」「共働きでお彼岸期間中に時間が取れない」というご家庭も増えています。そうした中でも工夫して 現代的なお彼岸 を過ごす方法をいくつかご紹介します。
無理のない範囲でお墓参り
お彼岸期間中に必ずしも中日に行けなくても大丈夫です。前後の週末や都合の良い日にずらしてお墓参りをしても構いません。どうしても行けない場合は、遠方のお墓にお花を届けてくれるサービスや、お墓掃除の代行サービスを利用する方法もあります。最近はインターネットで依頼できる墓参り代行もあり、現地で清掃・線香・報告書まで行ってくれるところもあります。ご先祖様を思う気持ちが大事ですから、物理的な距離は気に病まず、できる範囲で供養しましょう。
自宅で手を合わせる
お墓が遠くて行けない場合でも、仏壇や故人の写真に手を合わせることでじゅうぶん供養になります。リビングに故人や先祖の写真を飾り、お花や故人の好物をお供えして家族で拝むのも良いでしょう。「今日は○○（故人の名前）のお彼岸だから…」と家族で集まり、故人の思い出を語り合う時間を持つのも温かい過ごし方です。特に小さなお子さんがいる家庭では、子供に先祖やお彼岸の意味を伝える良い機会となります。家族の歴史や先祖の話を聞かせることは、子供にとって自分のルーツやアイデンティティを知るきっかけにもなります。
家族みんなでできる工夫
共働き家庭などでは、お彼岸の行事を家族全員が参加できるよう工夫してみましょう。例えば平日に時間が取れない場合は週末に予定を合わせて墓参りに行く、掃除やおはぎ作りは子供と一緒に行うなど、家族参加型にすることが大切です。忙しくても、仏壇の掃除やお供えの準備など短時間でできることを家族で分担すれば、お彼岸の雰囲気を感じることができます。現代のライフスタイルに合わせて無理なく続けていくことが、これからの時代のお彼岸の形と言えるでしょう。
地域独自の風習を尊重
日本各地でお彼岸の風習は多少異なる場合があります。たとえば沖縄では、春のお彼岸の時期ではなく4月頃に「清明祭（シーミー）」という先祖供養行事を行う習慣があります。また地域により、お彼岸に特定の行事や料理を用意するところもあります。ご自身やご家族の出身地の風習があれば、それを取り入れてみるのも良いでしょう。地域の習わしを通じて、先祖とのつながりや文化を再確認するきっかけになります。
お彼岸のマナーと注意点
最後に、お彼岸に関するマナーや注意したい点をまとめます。
お彼岸中のタブーは基本的にない
「お彼岸の期間中はお祝い事をしてはいけないのでは？」と心配される方もいます。しかし、お彼岸は喪中とは異なり、何かを慎む必要がある時期ではありません。結婚式や引っ越し、新車の購入など新しいこと・お祝い事を行っても問題ありません。一部で「お彼岸に土いじり（土を掘ること）はタブー」との話もありますが、これはお彼岸ではなく「土用」という別の時期の禁忌が混同されたものです。土用（季節の変わり目の約18日間）は土公神（どくじん）という土の神様が地中にいるとされ土を動かすのを避ける風習がありますが、お彼岸そのものとは直接関係ありません。
ただし家族・地域の慣習に配慮
公式にはタブーがなくても、ご家族や地域の中には「お彼岸中だからこの日は避けよう」という考えを持つ方もいます。特にご年配の方ほどその傾向があるかもしれません。例えば親族に結婚式の日取り相談をする際など、「ちょうどお彼岸だけど大丈夫かな？」と気にされる場合もあります。そのような場合は無理に強行せず、事前に相談して理解を得るようにしましょう。お彼岸はあくまでご先祖様を偲び感謝するための期間ですから、家族の気持ちを尊重し、円満に過ごすことが大切です。
お墓参りのマナー
前述のとおり、墓地では掃除や供花・線香など最低限のマナーを守りましょう。特にお供え物の放置は厳禁です。供えっぱなしにするとカラスや野良猫が荒らしたり腐敗して他の墓所に迷惑がかかりますので、必ず持ち帰るか所定の場所に処分します。また、墓石の上に腰かけたりまたいだりするのは失礼に当たりますので注意しましょう。墓地では大声で騒がず、他の参拝者への配慮も忘れずに。服装はカジュアルすぎない清潔な服装が好ましいですが、平服で構いません（真夏の墓参りなら熱中症対策を優先し帽子を被るのもOKです）。
仏壇参りのマナー
仏壇にお参りする際は、お供えする食べ物・飲み物は日持ちするものにしましょう。生ものやアルコールは避け、果物やお菓子、お茶やジュースなどが無難です。お線香は火の始末に注意し、長時間留守にする際は火を消してから出かけます。親族が集まって仏壇にお参りする際は、順番に焼香する場合もありますが形式にこだわらず、全員で合掌しても構いません。要はご先祖様に感謝し偲ぶ気持ちが何より大切です。
まとめ
以上、お彼岸について由来から時期、意味、過ごし方や供養の方法、現代における工夫まで幅広く解説しました。お彼岸とは、「今生きている私たちがご先祖様に感謝し、そして自分自身もより善く生きるために心を整える期間」だと言えるでしょう。宗教的な細かい作法よりも、「ご先祖様ありがとう」という気持ちを持って行動することが一番の供養になります。どうぞ皆さんも今年のお彼岸は、暖かな気持ちで先祖や家族と向き合い、心豊かな時間をお過ごしください。
